コラム

英検2級の難易度とは?高校レベルだと?TOEICレベルだと?

英検2級は、履歴書にも書けるし取っておきたいという人や、大学受験に向けて英語学習の基礎固めとして、高校で受けるように勧められている、といった人もいるでしょう。

一体どのようなレベルで難易度はどのくらいなのか、また対策方法についてもご紹介していきます。

英検2級の難易度は?

英検協会のホームページでは、英検準2級から2級のレベルとして、大学入試レベル、履歴書で評価される、2級から海外留学、と記載されています。

さらに英検2級は高校卒業程度とも記載されています。

高校レベルでは?

英検協会のホームページで「高校卒業程度のレベル」とされる英検2級は、高校3年生レベルと考えることもできるでしょう。

単語数は5,780語となり、センター試験に対応できる程度の単語力が必要になります。

TOEICレベルでは?

TOEICは正式名称を「Test of English for International Communication」といい、米国にある民間の教育研究機関が行っている国際コミュニケーション英語能力テストです。

就職にも強いと言われ、働き始めた後も昇進にはTOEIC何点以上が必要、と定めている会社も多いため、社会人の受験者も多いのが特徴でしょう。

だいたい英検2級だと、TOEICでは527程度と言われています。問題の形式も英検とTOEICでは異なります。単語も、英検の場合は、3級に出題される単語、2級に出題される単語、と分かれているため勉強しやすいですが、TOEICは初級者から上級者まで全レベルの受験者が同じ設問を解くスタイル。そのため、出題される単語の範囲は、日常会話でよく使われるものから、初歩的なビジネスシーンを想定したものも多く、高校生など社会経験がない場合には、単語以前に解きにくい場合もあるでしょう。

逆にいえば、英検2級レベルの人が解くには非常に簡単な単語も出てきます。

ちなみに、TOEIC900点以上、満点レベルを目指す人にとっては、最低でも英検2級レベルの単語力がないと歯がたたないとも言えます。

またリーディング問題も、英検が精読力を試していることの対し、TOEICは問題数が非常に多く、大量の文章の中から答えのヒントを探さなければなりません。頭の回転、適宜、必要に応じて対応できるか、情報処理能力も試されていると言えるでしょう。

また、TOEICは面接がありません。スピーキングについてテストが存在しないこともあり、英検とTOEICを一概に比較するのは難しいといえるでしょう。

英検2級、それぞれの難易度

英検2級はどのくらいの難易度かご紹介してきましたが、ここからは単語、リスニングや二次面接の難易度についてご紹介していきます。

まず、英検2級の1次試験は、リーディング、ライティング、リスニングの3本立てとなっています。

それに突破すると、2次試験の面接(スピーキング)に進むことができるのです。

英検2級のリーディングの難易度

リーディングは、短文の語句の空所を補充するスタイルの問題が20、長文の語句の空所を補充するスタイルの問題が6、そして、長文の内容を読み、一致するものを選択するスタイルの問題が12出題されます。

解答は4つのものから選択するため、英語を書き込んだりする必要はありません。

まず、短文の語句については、会話文などから出題されることもあり、文脈を理解することができ、英検2級に対応できるしっかりとした英語力があれば、適切な語句を選び、正解に導くことができるでしょう。単語力が問われる問題が10問ほど出ますので、単語力を身に付けていれば問題ありません。

長文の語句については、説明文のようなものが出題されることが主で、慣れていないと取っつきにくいものです。こういった説明文を英語で読み解くことができるよう、あらかじめ練習しておくと安心です。また、解答を選ぶ際にも、適切なものを選ぶための語彙力が試されます。

苦戦する受験者の多い問題ですので、対策をしておくとよいでしょう。

長文の内容についても、説明文やEメールでの文書が問題となることが多く、形式に慣れておくことが大切です。長文を制限時間内に読み解けることが求められています。選択肢はそれほど難易度が高くないため、素早く文脈を理解しながら読み解くこと、またそれに応じた語彙力が試されていると言えるでしょう。

英検2級のライティングの難易度

英検2級の李ティングでは、TOPICが出され、意見と理由を書くことが求められます。語数の目安は80から100語とされ、準2級を受けてから2級を受ける受験者にとっては、語数が増えただけのため取り組みやすい問題でしょう。

ただし、準2級を受けず、2級からスタートする場合には、対策勉強をすることをお勧めします。

英検のライティング問題は、定型文を使い書くことでしっかりと点数を取ることも可能です。

英検2級のリスニングの難易度

英検2級のリスニング問題は、会話の内容一致選択と、文の内容一致選択、それぞれ15問ずつ、合計30問が出題されます。

会話の内容一致選択は、準2級リスニングと傾向が同じため、準2級を受けて合格している場合は、それよりも若干難易度が上がる程度と考えておけばよいでしょう。

音声は一度しか流れません。

会話問題ですので、まず2人の会話が流れ、その後に質問が流れます。

会話の内容として、英検2級ではビジネスでの会話が多く出題されています。学生の場合、経験したことのない状況を想像して英語でリスニングしなければならないため、ある程度慣れておくことも執拗でしょう。

母国語でも、接したことのない場面の話を聞くと理解が遅れることはよくあります。言葉というのは、自分のこれまでに経験したこと、知っていることと組み合わせながら理解しているからです。

英検の問題集でこういった場面を想像しながら聴く練習を重ねておくことも有効です。音読やシャドーイングなどの練習も併せて行うと効果的です。

また、海外ドラマが好きであれば、ビジネスシーンのよく出る海外ドラマなどを英語で聴いておくのも、楽しみながら、語彙力やリスニング能力を上げることが出来るためオススメです。雰囲気や状況も飲み込みやすいため、よい対策となるでしょう。

次に、文の内容一致選択のリスニング問題についてご紹介します。

こちらは、先ほどと異なり、一人のスピーカーがナレーションを読んでいくスタイルで、その最後に、ナレーションに関する質問が読み上げられます。

このナレーションですが、文法的に難易度の高いものが出題されることが多く、リーディングでは理解できていた文法がリスニングでも理解できるか、その能力も試されていると言えます。

たとえば、関係副詞などはリーディングではもちろん理解し、読み解けていたとしても、リスニングで聴きながら理解するのは難しいものです。

しかも、音声は一度しか流れません。

そのため「英語を日本語に直して理解する」といった方法では、この問題の攻略は難しいと言えるでしょう。「英語を英語のまま理解する」ことが求められているのです。

トレーニング方法としては、やはり音読とシャドーイングが効果的と言えます。付け焼刃的な勉強では、このリスニング問題は攻略するのは難しく、普段の地道な勉強の結果が表れやすい問題だと考えておきましょう。

英検2級の2次試験(面接)の難易度

ここまでの1次試験を通過できたなら、2次試験を受けることができます。内容は、1次試験を突破したなら、問題なく答えられるものばかりです。

しかし面接というと、日本語でも緊張するもの。さらに英語での面接ですので、緊張して英語が口から出てこないという事態も十分に考えられます。緊張しそう、と思う場合には、事前によく練習しておくとよいでしょう。

内容としては、まずは音読をします。これには20秒の黙読時間が設けられていますので、ここで文脈を理解し、どこで区切って読むか、読みにくい単語がないかなどチェックしておきます。1次試験を通過できるレベルで、かつ普段から音読をしている人であれば、問題なく読める文が出題されています。

読み上げたパッセージについて、質問されますので答えます。

そして、イラストの展開についての説明が求められますが、これは準2級まではなかったものです。対策しておくとよいでしょう。

受験者自身の意見を問う問題と続きますが、こちらは1次試験のライティングでのクエスチョンと似たようなもので、それをスピーキングで答えると考えておきましょう。

面接でのチェックポイントは、英語がスムーズに出てくるかどうか、そして流暢にスピーキングすることができるかどうか、ということになります。普段なら出てくる言葉が緊張から出てこなくて、焦ってばかりで実力を発揮できなかった、という声もよく聞きます。

人前で何か話す、表現する、パフォーマンスするという経験を、英語以外でもしてきている人は、幾分取り組みやすいとも言われています。例えば、弁論部や演劇部などに所属している、社会人であれば就職面接の経験もありますし、プレゼンで話す機会が多い場合は更に優位と言えるでしょう。このように英語以外での活動でも優位に立つことがあるようです。

こういった経験があまり無い、と感じる場合には、面接の練習を多めにして、心に少しでも余裕を持って受験することで成功に導くことができるでしょう。

気になる英検2級の合格点

英検協会から出されている合格点としては、1次試験で1,520点、2次試験で460点とされています。どちらもCSEスコアと呼ばれる、英検独自の点数です。このスコアは、受験者全ての点数に応じて変動するものです。

英検2級は、英語学習のちょうどよいレベル!

英検2級の難易度や、それぞれの問題の傾向や対策についてご紹介しました。

まずは高校卒業レベルの英語勉強をすることが大切です。大学受験としては基礎レベルで、上位の大学を受けるのであれば、もっと上のレベルの勉強が必要となります。

しかし、基礎固めとしてはちょうどいいレベルで、これまでの英語学習で「抜け」がないか確認することもできると言えます。

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