【TOEIC700点】実際の英語レベルはどのくらい?
TOEIC700点といえば、わりと高いスコアと認知され、「英語が出来る人」と思われることが多いのではないでしょうか。
TOEICの満点は990点ですから、ネイティブではないにせよ、英語で外国の人と話せるんだろうな、と羨望の目で見る人もいますよね。
では、実際はどうなのでしょうか?
TOEIC700点のレベルについてご紹介します。
TOEIC700点とは?
TOEICは990点が満点の英語能力検定です。
リーディングとリスニングの2技能で評価されます。
TOEIC受験者の平均点は580点程度とされています。
700点は、平均点よりもかなり高いことが分かりますね。
全受験者の3割程度が700点以上をとっているデータもありますから、上位にいると考えられます。
また、就職活動の時に履歴書に書けるスコアとして、一般的にいわれているのは600点です。
つまり、新卒の人が英語の能力がある、と認められる600点よりも100点も高いスコアとなります。
TOEICにはスピーキングがない
一般的に呼ばれるTOEICは、TOEIC Listening&Reading (TOEIC LR)で、リーディングとリスニングでテストされ、スピーキングテストがありません。
英検には2次試験で面接があり、スピーキング能力があるかどうか確認されますが、TOEICは「英語を話す」ことはテストされないのです。
そのため、700点を持っていて読めるし聞けるけど、話すとなると苦手という人も多くいます。
ちなみに、TOEIC Speaking&Writing (TOEIC SW)というテストがあり、こちらではスピーキングとライティング能力をテストされます。
あまり一般的ではありませんが、スピーキングやライティングに興味がある方は、受けてみてはいかがでしょうか。
海外赴任者に期待するスコアは?
新卒では600点以上で履歴書に書けることをご紹介しましたが、これは一般的な職種です。
国際部門など、英語を使って仕事をする会社や業種に付きたいと考えているのでしたら、700点以上は欲しいところ。
企業側の海外赴任者に期待するTOEICスコアとしては、700点前後であるというレポートも出ています。
また、実際に入社し、昇進や昇格する場合や、転職活動となると700点以上というデータもありますから、入社時の600点で終わらず、上のスコアを目指して勉強し続ける必要があることが分かりますね。
企業によってはグローバル化の波があり、会社内の共用語が英語となっていることもあります。
そのような企業では、当然、700点、800点などハイスコアが求められています。
TOEIC700点の実際の英語力
700点を持っている人は、ある程度の英語力が企業側からも認められることが分かりましたが、実際の英語力はどうなのでしょうか?
実はこれには差が大きくあります。
それはバックボーンの違いです。
たとえば、海外放浪の旅に出て、1年間英語の中で過ごしてきた人が、帰国後、TOEICの対策なしにテストを受けて720点だったという例があります。
Aさんは高校時代も特に英語をしっかり勉強することもなかったそうですが、1年間英語のシャワーを浴び続け、英語をしゃべらなければ生活できない環境下に置くことで、英語が身に付いたのでしょう。
知らない単語を言われたら、それはどんな意味か、どんな時に使うのかと聞き、メモ帳に書きながら生活したそうです。
こうした人は、単語や文法が、話す、伝えるということに凝縮されて身についていて、しっかりと相手に自分の思いや希望を伝えることができます。
また、相手に話していることが分からなければ対応できないため、リスニング力もかなり高くなっていると考えられますね。
日本で中学、高校としっかりと英語を勉強して、TOEICの対策勉強を行って700点を取った人はどうでしょう。
Bさんは、進学校出身で高校までは英検を受けていました。
就職活動にTOEICのスコアがあると有利と分かり、大学時代にTOEICを受け、700点を超えました。
700点は単語力がある程度無ければ取れません。また、文法も高校卒業程度のものは身についていると考えられますから、英語の基礎力はきちんとできていますよね。
リスニングもTOEICの音声スピードであれば、聞き取れて必要な選択肢が選べている状態です。
しかし、実際に英語でのコミュニケーションの機会はあまりなく、英検でのスピーキングテストくらいでした。
どちらが良い、悪い、ということではなく、同じ700点前後のスコアといっても、どのように英語に関わってきたかで、レベルが異なるのです。
ただ、共通して言えるのは、
・短文も長文も細部まで聞き取れるようになっている
・意見を述べることや、複雑な要求に対応できるようになっている
ということです。
700点がとれるということは、それだけの英語力が備わっているということですね。
英語がペラペラなTOEICスコアは?
それでは、外国人と英語でペラペラ話せるようになるには、どれくらいのスコアが必要なのでしょう。
これも難しく、990点の満点を取った人も、ネイティブ同士の会話に入っていくのは不可能な場合がほとんどでしょう。
海外に留学して4年経っても、ネイティブ同士の会話は速すぎてついていけないという人はたくさんいます。
そもそもTOEICとはノンネイティブの人が受ける英語能力テストです。
900点台では、業務上、英語に困ることのないレベルとされていますが、ネイティブ同士の早口の英語のリズムは、また別の次元になってしまうのですね。
しかし、TOEICの勉強を続けることで、英語能力を向上させることはできますし、英語の新聞や記事なども辞書無しに読み解けるようになるでしょう。
TOEIC700点だとスピーキングは上げやすい
TOEIC対策勉強をして700点を取って、目標であった就職が出来たり、昇進、昇格、異動が叶う人もいるかもしれません。
そこで英語はストップ、という人もいるでしょう。
そこをステップアップに、海外赴任や留学、海外移住などを考えている場合には、スピーキング能力を上げるのがおすすめです。
もちろん、700点になるまでに、英会話教室に通ったり、英語を話す友人に囲まれて英語を話す環境下にあった場合には、すでにスピーキング能力が上がっているでしょう。
しかし、リーディングとリスニングを集中的に勉強してスコアを上げてきた人は、スピーキング能力が他に比べて低く、苦手意識を持っている場合もあります。
性格的なものもあり、控えめな人であれば、外国人と話すことで緊張してしまい、英語が口から出てこないという状況も考えられますね。
TOEIC700点を取れる英語の実力があれば、スピーキング能力はとても上げやすいですから、もし苦手意識があるのであれば、一歩踏み出して自信を持てるようにしましょう。
英会話サークルなどに入るのもよいですし、オンライン英会話を始めるのもおすすめです。
一般的な単語や文法の基礎は身についていますから、話すことに慣れればどんどん喋れるようになりますよ。
話していくうちに、自分にぴったりくる言い回しや表現なども身に付くでしょう。
TOEIC400点レベルでは、知っている単語も少なく、文法もあやふやなため、英会話を習っても、知らない単語を覚えたり、文法の勉強をし直したり、リスニングも苦労することが多くあります。
TOEIC700点は、すでにその部分はクリアできていますから、英語が話せるようになる近道、という考え方もできますね。
TOEIC700点、実際のレベルはさまざま
TOEIC700点の実際のレベルについてご紹介しました。
700点をとるまでの英語の関わりあい方の違いで、実際のレベルはさまざまです。
ただ、ノンネイティブの人が、細部まで聞き取れて、意見を述べられるレベルではあります。
TOEIC L&Rにはスピーキングテストがありません。
もしスピーキングが苦手と感じている場合には、オンライン英会話などを利用し、英語を話す環境の中に飛び込んでみましょう。
単語や文法の基礎力もついていますから、話すことでどんどん吸収することができますよ。