コラム

英検3級のレベルと合格までの勉強法、面接の対策

進学や就職活動における英語能力の証明として、英検の取得を考えている方は多くいます。英検3級は中学卒業の程度の難易度のため、特に高校受験を考えている方にとって自身の能力を示すサポート材料になる資格で、対面面接形式の二次試験が行われる最初の級です。今回は、難易度の詳細や勉強法、一次試験・二次試験における対策を紹介するので、英検3級の取得を考えている方は参考にしてみてください。

英検3級の難易度や特徴

英検3級の難易度は、「中学卒業程度」と公式HPにも記載されており、単語数でいうと2,100語レベルで、中学で習う単語・文法が習得されていれば合格可能ということになります。

英検3級では、以下のような能力が身についていることが求められます。

・読む:簡単な物語や身近なことに関する文章を理解できる。

・書く:自分のことについて簡単な文章を書くことができる。

・聞く:ゆっくり話されれば、身近なことに関する話や指示を理解できる。

・話す:身近なことについて簡単なやりとりをしたり、自分のことについて述べることができる。

「読む・書く」については一次試験にて測定されます。ほとんどが4択の問題ですが、近年、記述式英作文が一問出題されるようになりました。この設問により、書く能力も測定されています。

「聞く」についてはリスニング問題で測定されます。会話文問題と、短い文章の読み上げを聞き、内容を答える問題が出題されます。いずれも内容は中学生後半以上であれば難しいものではないので、後ほど紹介する勉強法にて充分対応可能です。ただし、「会話の応答文選択」は設問が一度しか読まれないので注意が必要です。

「話す」「聞く」は、二次試験の面接で総合的に測定されます。面接はこの級から実施され、4級以下より総合的な英語力の習得が必要となります。

英検3級のポイントと勉強法・対策

続いて、英検3級のポイントや勉強法、対策について見ていきましょう。

一次試験・筆記

まず、一次試験の筆記対策です。大まかな設問の構成は、以下でおおむね固定されています。選択肢式ではない英作文が近年追加されたのが大きなポイントです。

(リーディング・ライティングの設問構成)

・短文の語句空所補充 …短文または会話文の空所に、文脈に合う適切な語句を補う

・会話文の空所補充  …会話文の空所に適切な文や語句を補う

・長文の内容一致選択 …パッセージ(長文)の内容に関する質問に答える

・ライティング(英作文)…質問に対する回答を英文で書く

単語は覚えていくしかありません。中学卒業レベル・高校受験レベルの単語帳が丁度良いでしょう。現在完了が範囲に含まれるので、過去分詞(特に不規則動詞)もしっかり覚えていく必要があります。選択肢でも過去分詞を絡めた設問は頻出するので、これはもらさず勉強しておきましょう。

次に文法面から見ると、難易度と重要度の高い文法としては「現在完了の否定文・疑問文」「関係代名詞」などが挙げられ、これらの理解度が英検3級における筆記試験のポイントになってきます。ある程度複雑な文章を形成する上でこれらは重要な文法ですので、出題頻度も高くなっています。

ライティングは設問に対して自身の考えなどを回答する自由英作文で、だいたい20〜35語程度で作文します。無理に難しい文法を使う必要はないので、極力簡単な言い回しで済むように心がけます。もちろん正直に自分の意見を伝える必要はないので、問いに合う形でかつ、書きやすい内容にしましょう。

一次試験・リスニング

続いてリスニングですが、設問構成は下記の通りで、会話文と文章の読み上げ双方のリスニング力を測定します。

(リスニングの設問構成)

・会話の応答文選択 …イラストを見ながら会話を聞き、会話の最後の発話に対する応答として最も適切なものを補う(放送回数1回)

・会話の内容一致選択…会話の内容に関する質問に答える(放送回数2回)

・文の内容一致選択  …短いパッセージの内容に関する質問に答える(放送回数2回)

リスニングについてしっかり対策しておきたいのが、第1問目の「会話の応答文選択」です。絵を見ながら対話を聞き、最後の回答として正しいものを選択するものですが、ポイントは「一度しか読まれない」ことです。

日本では、中級までの英語試験ではリスニング問題は二度読まれることが多く、一度聞き逃しても対応可能です。英検3級でもほかのリスニングは二度読まれるのですが、この設問だけは一度しか読まれません。対策する際は「一度で必要な情報を聴き取る」癖をつけておくことが重要です。

二次試験・面接

英検3級の最大の特徴が、二次試験の面接です。4級以下では筆記とリスニングの準備をしておけば資格を取得することは可能でしたが、英検3級もしくはそれ以上の級では一定の会話力をつけておくことが必要です。面接の流れは以下でほぼ固定化されており、時間は5分程度です。

(二次試験の大まかな流れ)

・簡単な挨拶

・短い文章の読み上げとその内容に関する質疑応答

・絵に関する質疑応答

・受験者に関する質疑応答

英検3級の流れはこのように固定化されていますが、特にカードに書かれた短い文章を読み上げる前までは会話の流れも決まっていますので、会話の流れを覚えましょう。

(面接前半の会話の流れ)

面接官:Can I have your card, please?

受験者:Here you are.

(面接カードを渡す)

面接官:Please sit down.

受験者:OK. Thank you.

(着席する)

面接官:My name is (面接官の名前).  What’s your name, please?

受験者:My name is (自分の名前).

面接官:Mr. / Ms. … , this is the 3rd Grade test, OK?

受験者:Yes.

面接官:OK. Let’s Start the test. This is your card.

(カードをもらいにいく。カードには短い文章が記載されている)

受験者:Thank you.

このあとカードの黙読、音読と続いて、5つの質疑応答を終えれば終了です。

面接が実施される最初の級とあって、面接官の会話スピードは速くありませんので、ある程度対策をしておけば誰でも充分に合格可能な難易度です。英検3級はあくまで「初めて面接が導入される級」であり、高いレベルを要求されることはありません。

心にとどめておきたいのは、文法の正確さよりも、最低限面接官の質問に答えられるようにすることです。正確に答えようとして正しい言い回しが浮かばない状態になることの方が望ましくありません。最悪単語でもいいので、少なくとも面接官の設問に意味が通るレベルで答えるように心がけておくことが肝要です。

確実に対策しておきたい、どうしても不安という方はインターネット・対面、いずれでも問題ありませんが英会話を習っておくことをおすすめします。長期間学ばなくとも、ベーシックなレベルで慣れておけば面接を通過することは可能となります。

しっかり対策をして合格へ!

英検3級は英作文や面接の実施といった特徴はありますが、中学卒業レベルの難易度の級です。この記事を参考に、筆記・リスニング・面接としっかり対策をすれば、合格することは可能です。しっかりと前準備をして本番に臨みましょう。

出所:http://www.eiken.or.jp/eiken/exam/about/

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