英語は難しくない!英語初心者が心がけること
今年こそ英語をマスターする!と決心して勉強に取り組んでみたものの、さっぱり聞き取れない、読めないということで挫折しそうになっている方も多いのではないでしょうか。
勉強の初期段階でつまずいてしまい英語が嫌いになってしまうと、ますます英語から遠ざかり、いつまでたっても英語が上達しないという悪循環に陥ってしまいます。ここでは英語初心者がつまずきやすいポイントである文章構造の違いなどについてご説明します。
英語は難しい言語ではない
英語は決して難しい言語ではありません。世界には6,000もの言語があると言われていますが、世界共通語として採用されたのは、イギリスの植民地支配という歴史的な背景からのみではなく、英語がわかりやすく習得しやすい言語だからという理由もあります。
それでは、なぜ英語学習につまずいてしまうのでしょうか?これは、つまずきやすいポイントを知っておくことで回避することができます。英語初心者がつまずきやすいポイントとして日本語と英語の文章構造の違いがあります。
初めの段階でこの違いに気づき、日本語と英語の文章構造をしっかり頭にいれておけば、あとは基本的に、単語や表現のバリエーションを増やしていくだけですので、スムーズに上達していくこともできます。
英語初心者がつまずきやすいポイントとは?
英語初心者がつまずきやすいポイントは、日本語を話す時と同じような頭のまま、英語学習に取り組んでしまうという点です。英語と日本語は文章構造そのものが違うので、順を追って理屈を理解しなければ、なんとなく聞き流しているだけである日突然話せるようにはならないものです。
例えば、英語は基本的に「主語(=名詞)」に重きを置く言語ですが、日本語はどちらかというと動詞に重きがおかれた言語です。そのため「りんごが好きですか?」という主語を省いた文章は日本語では通じますが、「Do you like Apple?」のように主語である「あなた」=「you」を省略してしまっては、文章としては成り立ちません。
また、文章の中心となる部分の他に、文章構造そのものも異なります。
難しいと感じるポイントは文章構造の違いにあった!
日本語と英語には、大きな文章構造の違いがあります。幼い頃から日本の文章構造になれている私たち日本人は、全く文章構造が異なる英語に触れると難しいと感じてしまうのです。
まず、日本語との違いとして、英語には自動詞と他動詞があります。簡単に違いを説明すると、目的語を必要としない動詞が自動詞で、目的語を必要とする動詞が他動詞です。
日本語にはこういった区別はありません。例えば、eatは他動詞なので、I eatで完結してしまうと文章としておかしく「I eat an apple.」というように後ろに目的語が必要です。
一方、workのような動詞は自動詞なので「I work.」のみで文章が成立します。
日本語はこのように動詞のあとに目的語を厳密にとらなくても、りんご食べたよ、でもさっき食べたんだ、りんご、でも単語を並べればなんとなく意味は通じますよね。
自動詞と他動詞の違いはとても重要で、この点が理解できないと、目的語がわからない、関係副詞や関係代名詞がわからないという負の連鎖が生まれてしまい、英語がますますわからなくなってしまうのです。
また、もう一つの違いとして、英語は第五文型まで5つの文型があります。日本語にはこのような概念がありません。
文型は英語を理解するうえで、非常に重要です。同じ単語を並べても文型に沿っていないと、文章として成立しなくなります。たとえば、ボブと呼んでね、という自己紹介の文章は「Please call me Bob.」ですが、この文型はSVOCで成り立っています。これを崩して「call Bob me」とすると、「ボブって私を呼んで」と、日本語で直訳すると意味が通じるような気もしますが、ネイティブには首をかしげられてしまいます。語順がそれほど重要な意味をもたない日本語に慣れている日本人にとって、英語を話す時は語順が大切ということは意識しておく必要があります。
全ての英文はこの5つの文型のどれかに該当するので、文型を理解することは英語学習にとってとても重要です。日本人には馴染みのない文型を理解するのには、英文を要素に分解するのが近道です。
それぞれの文型を構成するのは4つの要素であり、それぞれS(主語)・V(動詞)・O(目的語)・C(補語)となります。組み合わせによって、第1文形=SV、第2文型=SVC、第3文型=SVO、第4文型=SVOO、第5文型=SVOCと分類することができます。
どんなに長い文章も複雑な文章も、この5つの型に集約できるのです。
長い文章を読むときは、それぞれの要素にスラッシュをうっていき、意味の塊ごとにS、V,O、Cとふっていくと迷子にならずに読み解くことができるでしょう。
一番ダメなことは完璧を求めること
文型の重要性をご説明しましたが、完璧にこだわるあまり、100%使いこなせるまで学習を先に進めないのは本末転倒です。70%くらいの理解であっても先に進めることによって、前に学習したことの意味があとから理解できる可能性もあります。
英語初心者の学習方法は、とにかく一通りの基礎を一通り学び、早く実践で使ってみることが一番です。日本人が日本語を話すときに、これは助詞、これは副詞と意識しながら話したりはしないように、ネイティブスピーカーも、いちいち第●文型だと考えながら話したりはしません。多少文法を間違えたとしてもたくさん英会話の経験を積むことにより、実際の会話でどのように構文が使われているかを知ってストックしていったほうがより上達が早いはずです。
型についての一通りの知識を身につけたら、次は実践で使ってみることにより、英語を体得していきましょう。
英語を体で覚えていこう!
一通りの文章構造について学んだら、体をフルに使って英語を覚えていきましょう。勉強は机にひたすら向かうだけが方法ではありません。人によって、耳から覚えるのが得意な人、視覚情報から覚えるのが得意な人というように、それぞれ五感を活かした勉強法で得意なものがあります。
これを学習スタイルといいますが、頭に入りやすい学習スタイルは人それぞれです。自分にとって効率のいい学習スタイルを見つけるには、色々な方法を試してみることが一番の近道です。
オーストラリアで生まれた教育方法「VAK」
学習スタイルという概念を活かしてオーストラリアで生まれた教育方法が「VAK」といいます。VAKとは、学習スタイルの頭文字のアルファベットをとった名称で、Vは「Visual」つまり視覚から学ぶ、Aは「Auditor」=聴覚から学ぶ、Kは「Kinesthetic」=体感覚から学ぶという意味になります。
Vの視覚から学ぶことが得意な人は、書籍や参考書などを眺めると英単語が覚えやすいなど、目で見る学習方法が適しています。文章を読んで理解することも得意ですが、視覚情報に飛び込んでくるものが頭に入ります。鮮やかなイラストを使った教材や、漫画仕立てにされた教材などが頭に入りやすいでしょう。フラッシュカードなどで単語を覚えるという方法もいいかもしれません。
Aの聴覚タイプの学習スタイルが得意な人は、耳で聞いた情報が頭に残りやすい人です。本を読むよりも、映画の音声、アプリ、朗読、先生との英会話など声や音の教材があっています。洋楽などを聞いて楽しみながら英語の表現を学ぶというスタイルもいいでしょう。
最近では無料のオーディオ素材がたくさん出ているので、教材には困らないでしょう。例えば、通勤時間などを利用して、英語のスピーチを聞いたり、オーディブルで洋書の朗読を聞くなどの方法もあります。フィクション、ノンフィクション、サイエンス、ロマンスなど自分の好きなストーリーであればより一層耳に残るので、楽しみながら英語を覚えることができます。
3つ目の体感覚から学ぶのが得意な人を「Kinesthetic Learner」と呼びます。体や手を動かして記憶をすることが得意なタイプは、映画を見てスクリプトをノートに書き写すなどのディクテーションや、台詞を実際に真似してみるシャドウイング、ネイティブが参加する英会話レッスンへの参加などが、効率のよい学習法です。また、最近ではクッキングやヨガを英語で教えるというような授業もあります。興味がある分野のアクティビティをしつつ、関連した英語表現を覚えることが出来るので、体感型の学習方法を好む方には効率のよい学習方法となります。
五感を使った勉強法は、脳への刺激が大きいため、語学の習得に非常に効果があると言われています。自分にあった勉強方法を一旦見つけてしまうと、ペースを掴んでどんどん学習が進められるという嬉しい効果があります。また、人によってはVAKの一つだけが得意なわけではなく、複数得意なスタイルがある場合もあります。そういった場合は、上手に教材を組み合わせて効率的に学習をすすめていきましょう。
日本語との差を理解しよう
英語初心者が最初につまずくのは、日本語との文章構造の差、とくに日本語にはない他動詞と自動詞の概念や、5文型であることが多いです。まずはこの点を理解し、初期段階である程度正しい知識を身につけることを意識し、ペースにのせていきましょう。ある程度勉強して基礎力がついたら、使える英語のバリエーションを体で覚えていくことができれば、英語が難しいと感じることなく進められるこ