英語を練習しよう!英語学習の4原則
英語学習を行うにあたり、漠然と英語を勉強して途中で挫折してしまう人はとても多いです。英語を学習する人にはそれぞれ目的や理由がありますが、英語学習を継続し英語の総合力を高める方法には4つの原則があります。
事前にこの4つの原則を心得ている人と心得ていない人では、英語学習のスピードに大きく差が出てしまうのです。英語学習の4原則を頭に覚えておき、英語の学習に役立てていきましょう。
原則1:英語にアクセスしやすい環境を作る
まず英語学習の原則として取り上げられるのが、自分の身の回りの環境です。海外に留学したことがある、海外を拠点としたことがある人の多くが英語を話すことができる理由が、この環境にあります。これらの人は自分の周りの至るところから、英語のインプットを受けることができるのです。
日本にいて英語に触れることの難しさ
例えばレストランで食事をする場合を例に出しましょう。英語圏のレストランで食事する場合、当然ながらテーブルに案内される時に英語を使います。メニューが英語で書かれています。オーダーを英語で行います。食事中には他のテーブルでの英会話が聞こえてきます。
これが日本の場合では、全く英語を使うことはありませんし、英語が周りから聞こえるのも珍しいでしょう。これが英語圏に滞在して英語を学習するメリットであり、日本にいながら学習を行うのとの大きな違いになります。逆に言えば、日本で英語を学習するときには海外に滞在するのと同様でなくとも、自分の周りの環境を変えることで、できるだけ英語にアクセスしやすい環境を作り上げることが、英語を学ぶ上での鍵となるといってもいいでしょう。
英語環境づくりのヒント
では具体的にどのように英語にアクセスしやすい環境を作ることができるのでしょうか。努めている職場や周りの環境がすでに英語に触れることができる環境であればいいのですが、必ずしもそうではありません。最も簡単に環境を変えるには、自分の周りにある物の表示を英語にすることです。
例えば、現在使っているスマートフォンの文字を日本語表記から英語表記に変える、普段車の中や通学で聴いている音楽を洋楽にする、パソコンの設定を日本語から英語に変えるなどです。可能であればTVを英語にして字幕にするのもいいかもしれません。
また、英語を学習するといっても英語の必要性を感じないと学習の継続が出来ない場合も多いです。英語学習の目的は人それぞれで、決められた方法はありませんが、定期的に生の英語に触れることは英語の継続性を高めるのにとても有効です。自分自身の英語と生の英語のギャップを改めて認識することができるでしょう。もし英語圏に住んでいる友人や知り合いがいるのであれば、コンタクトできる状態でつながっておくことも、常に英語にアクセスできる環境として大切です。
原則2:正しい発音を学ぶ
原則の2つ目は、英語学習で見逃されがちな「発音」です。とくに日本の学校における英語学習においては、会話ではなく英語の読み書きに注力されるが多く、英会話学校に通ったことがある人以外は英語の発音を習ったことすらないという人が多いです。
日本語特有の「ローマ字読み」
また日本語にはローマ字が使われているので、ローマ字読みの英語が一般化しています。英語の発音は気にせず、会話が相手に伝わればいいという考えもありますが、発音がとてもきれいな人で英語をあまり話すことのできない人はほとんどいません。
しかし、逆の場合はどうでしょうか?英語の発音がきれいでない人の中にも、英語をペラペラ話す人もいれば、そうでない人もいます。これは英語の発音を学んだことがあるかないか、ということが原因です。
英語と日本語の「音」の違いとは
英語の発音は、日本語に無い音を多く含んでいます。このため日本人の多くは日本語に無い音を認識することができず、単語の聞き分けができなかったりするのです。逆に言えば、ネイティブスピーカーと同じように美しい発音ができる人は、日本語に無い英語の音をきちんと識別し聞き分けることできているということになります。この違いはリスニング能力として非常にアドバンテージになることは間違いがありません。英語学習の中では自分が発音できない音は、自分が認識できない音と言われていますので、発音を学習することで英語のリスニングのスキルも合わせて向上させることができるのです。
「英語を早く話すこと」=「英会話ができる」ということではない
また英語中級者で陥りがちなミスのひとつとして、早口な英語が挙げられます。これは流暢に英語を話すことのアピールにつながるのですが、早口になればなるほど英語の発音が大切になってきます。とくに英語のネイティブスピーカーから言われることであり、適切な発音とアクセントが身についていない段階で早口に話すと、英語が聞き取りにくくなるだけでなく、文法が崩れて理解ができなくなります。簡単な英会話や旅行での会話であれば発音の学習を行う必要はないのかもしれませんが、仕事で使用したり、より高いレベルの英語を学習するためには、英語の発音を学習する方が近道です。英語の発音の学習は自分一人では完璧にすることが難しい分野であるとともに、日本人の英語教師の立場で教えるのが非常に難しい分野なのです。
発音の学習方法
英語の発音を学習する手軽な方法は、英語の歌を歌うことです。具体的には、洋楽をシャドーイングして自分の声とネイティブの声を比較するのです。自己学習として実施することができるほか、歌にすることで手軽に練習を行うことができます。
また、自分が練習したい発音を含んでいる単語を事前に歌詞カードからピックアップしてから練習を行うと、ただ似せて歌うのではなくより正しい発音を真似しようとするので、練習の効果がアップします。常にネイティブから確認が受けられない場合は自分で苦手だと思う発音をピックアップし、ネイティブスピーカーの友人や英会話の講師に口の形を見せてもらうなどの協力を受けるといいでしょう。
原則3:基礎文法を理解する
英語学習の基礎として欠かすことのできないものの3つ目は「基礎文法」です。英語の基礎となる文法を学習していないと、会話をしている相手に自分の意志を伝えることができません。また英語学習を行うために英語を読んでも、文法を理解していないと内容が分からなくなります。とくに英語の場合、日本語と「時間」的な観点が異なっていることも、正しい基礎文法をしっかり理解しておかなければならい理由のひとつです。
日本語と異なる「時制」の考え方
英語は日本語と比べて時間の区切りがより細かくされ、状況によって正しい時制の文法を用いないと会話の相手を混乱させてしまう場合があります。逆に言えば日本語とは異なる時制を理解し、正しい文法で表すことができれば、より相手の言っていることを理解できるとともに、自分の伝えたいことも詳しく伝えることができるようになります。
幸いなことに、英語の基礎的な文法学習は、英語の発音などと異なり非常に多くの参考書や教科書が出ています。中学校で一度文法を習っている人が多いので他人の力を借りることなく自己学習を行うことができ、日本人にとっては学習しやすい分野です。
文法学習の注意点
文法学習を行う時の注意点は、テキストを読んで文法の内容を理解したと思ってしまうことです。より実践で使える英語を身に付けるためには、学んだ文法を実際の会話や文章で使ってみることが大切です。テキストなどの教材を読み、頭の中で理解した、練習問題を行い理解した、といった程度では実際の英語では役に立たない場合が多いです。基礎的な文法であっても、実際に英語を話しているときに瞬間的にその文法が使えなくては意味がなく、どんな場面で使うのが適切なのかを理解することが大切です。
英語が話せる人であっても、使っている文法は過去形、現在形、未来形のみで、その他の基礎文法は実際の英会話で使わないという場合も多いです。複雑な文章であっても全ては基礎文法を元にしている文章になりますので、しっかりとした英語文法の基礎を作りあげておく必要があります。
原則4:英語を読む(リーディング)
4原則の最後は、英語学習をする上で欠かすことのできない「英語を読む」ことです。英語を読むことで頭に大量の英語をインプットさせることができるためです。環境として英語に常にアクセスできる状態にしておくことも大切な英語学習の原則ですが、インプットされる英語の質としては英語を読むことの方が高いです。
リーディング学習の注意点
英語を読むときに最も効率的なのは、自分の興味のある分野に関する英語を読むことです。これは、英語学習継続性の観点からも重要なことです。
また英語を読むことにより、自然と知らない単語に触れる機会も多くなり、読書量が多い人ほど語彙力が高くなります。
多くの人は英語で会話をするときに、自分の興味のある分野や、すでに知っている分野に対して会話をし、そこから英語での表現などを学習していきます。
しかし、事前に英語で本を読んでいれば表現が掴むことが容易にでき、会話の内容も理解しやすくなります。英語を読むときには先に挙げた基礎文法が非常に大切になり、基礎文法が分かっていないと英語での意味を理解することはなかなかできません。基礎文法がある程度身についた状態で更なるステップとして英語の本を読むことは非常に有効な学習です。
4原則をコツコツと
英語を学習する時の4原則ご紹介しました。英語はコツコツと地道に学習する以外に方法はありません。しかし、英語を学習する時の4原則を覚えて、自分自身を取り巻く環境や、学習方法に工夫を凝らすことで、同時期に学習を開始した人よりさらに早いスピードで英語力を上げることができるようになるでしょう。英語の学習は、レベルが上がるにつれて自分自身の英語が上達していないのではないか?といった疑問を常に持つようになりますが、英語学習の上級者になっても今回ご紹介した4つの原則に変わりはありません。どれだけ継続して学習をすることができるかがポイントになります。今回ご紹介した4原則を頭に入れて継続的な英語学習を行いましょう