コラム

英語が聞き取れない!できない人の弱点と解決する方法

英語の勉強をある程度進めていくと多くの人がつまずくのが「リスニング」です。

「何を言っているのかわからない」「早口過ぎてついていけない」などその理由は様々ですが、英会話をするに当たっては当然自分が話すだけでは会話は成り立ちません。リスニングとスピーキングが両立してこその英会話なのです。ここでは英語を聞き取ることができない理由と、その対応法についてご紹介します。

英語を聞き取ることができない理由①単語や表現を知らない知識不足

一番初歩的なことですが、そもそも英会話中の単語や熟語の意味を知らないという場合があります。

単語や熟語の意味がわかれば、多少聞き取れない部分があったとしても会話の内容はだいたいがわかります。しかし単語や熟語の意味を知らなければ、聞き取れていても何を言っているのかわからないということになります。

単語の勉強不足

まず単語の意味がまったくわからない場合は完全に「基礎勉強不足」です。この場合には、もう一度基礎の英単語や参考書、アプリなどを使って勉強することをおすすめします。

とくに、単語で見たらわかるけど発音されたらわからないという人は、辞書の発音記号などを見て確認しておきましょう。

熟語や表現や英文法を知らない

次に問題なのが熟語や表現です。日本語で言う「ことわざ」「慣用句」のように単語を組み合わせて熟語や文章を作ると、まったく違う意味になるものです。

これは単語の意味だけを覚えていたとしても理解はできません。このような表現だけを勉強していくというのはなかなか難しいですが、頻出の表現はほとんどが中学か高校レベルのものです。

英単語もそうですが、まずは中学レベルの参考書などを使って基礎を固めていく中で、特殊な表現もまとめて学んでいくのがいいでしょう。

当然、このような特殊な表現を学ぶ際には、基本的な英文法を押さえておく必要があります。日本語と英語は語順が違うため、多くの日本人にとっては、こういった表現が覚えにくいものです。

例えば、英語は主語の次に動詞(述語)がくるので、どんな動作をするのかは、文章の最初部分が重要になります。

しかし日本語は多くの場合、動詞(述語)は文章の最後にきます。そのため、重要なことは最後にくるという思い込みがあるのです。

こうした語順の違いなどは理屈よりも慣れで覚えた方がうまくいくことが多いですが、基本的な英文法すべて中学生で習うものです。この基礎の英文法をもとにして、熟語や表現を覚えていきましょう。

英語を聞き取ることができない理由②英語の正しい発音を知らない、わからない

単語をしっかりと覚えているのに聞き取ることができないという場合は、「正しい発音がわかっていない」ということが原因である場合があります。

自分が思いこんでいる発音と聞こえてくる発音が違うと、自分が覚えている単語と結びつかないのです。

特に「日本語読み」「カタカナ読み」「カタコト読み」で英語を覚えてきた人は、もう一度発音を覚えなおすという作業をしなければ、それ以上のレベルアップが望めなくなってしまいます。

そもそも別の国の言語である英語の発音をすべてカタカナで表現するということ自体が不可能なことです。

中にはカタカナでは表しきれない発音もあります。RとLの違いや「th」の発音、VとFの違いなどはその典型とも言えます。

アクセントやイントネーションを覚える

最近では単語帳や参考書に発音CDが付属しているものがあります。

単語帳を見ながらこのCDを聴いて、聴こえた通りに自分も発音してみるという地道な作業を繰り返していると、発音に関して驚くほど成果が出てきます。

もちろん発音を聞き分けるという意味合いもありますが、アクセントやイントネーションを覚えるという意味でも非常に効果的です。

地道な作業なので面倒ではありますが、これを基礎単語や基礎文法を学んだ後にしっかりとやっておくと、この後のリスニングやスピーキングが大きく変化してきます。

スピーキングに欠かせない「発音」

英語の教育者のなかには「発音は重要ではない」と言い切る人もいますが、多くはライティング重視の受験勉強関係者です。英会話やもっと上の英語力を目指している人は発音の重要性をわかっています。発音やイントネーションがおかしいというのは日本語でイメージすればすぐにわかります。

文章で書けば正しいのかもしれませんが、イントネーションが違うとまったく違う言葉になるのです。

発音がおかしいカタコトの日本語などもすぐに「変だ」と気づくのと同じように、英語に置き換えれば発音やイントネーションの重要性はすぐにわかると思います。

根本的に異なる周波数

「発音」に関しては、そもそも日本人にとって馴染みにくいという特徴もあります。英語を数多く聞いているはずなのに、耳に定着しない、浸透しないというのは「英語の周波数が日本語とは違う」ということが影響しているからです。

日本語が125~1,500Hzほどであるのに対して、英語は約12,000Hzであるとされています。

そのために日本語を聞くような感覚で英語を聞いていても、なかなか自然に体に入ってこないのです。

「演歌や童謡は聞いていると心にしみいるが、英語の歌は聞いていてもピンとこない」というのは、決して感覚的な意見ではなく、実際に体が受け取る音のことを指しています。

簡単に改善できるものではなく、できるだけ英語に多く触れて英語に慣れていくしかありません。

英語を聞き取ることができない理由③英単語の音のつながりがわからない

英語を聞いているときに、よくわからない単語がまとまりで聞こえてくることがあります。英語は単語と単語がつながって発音されることがあります。単語ごとに区切って読んでいくのではなく、コンマやピリオドまでを一つの区切りとして読んでいくために起こる現象です。

例えば、「Good morning」と「グッド モーニング」とは読みません。ネイティブが読むときは「グッモーニン」となります。このように、音と音がつながって別の単語のように聞こえることが、英会話の中では頻繁に起こってきます。

音が変化して別の発音になる場合や、音が省略されはっきりと発音しないことがあり、字だけを眺めていく勉強ではなかなか感覚が慣れていきません。

慣れるためには発音のトレーニングをしていくことになりますが、やみくも練習していては自分がその発音をするのに精一杯で、ネイティブの発音を正しく聞くことができなくなります。

まずはしっかりと音を聞いて、自分も繰り返して声に出して読むという順番でトレーニングを行っていくことが重要です。

アメリカ英語とイギリス英語

この音と音のつながりに関する発音は、英語の種類によってかなり差があります。

英語は大きく分けるとアメリカ英語とイギリス英語がありますが、この2つには発音の違いなどに差があり、アメリカ英語の中でも訛りと呼ばれる発音の違いがあります。

基本的に英語を学習する際は、一般的な発音を勉強していくのですが、そこで学んだ発音がすべての英語において正しいかどうかは別問題です。

明確な目的があって、その地域の英語を学ばなければならないときは、このような違いも注意をする必要があります。

英語を聞き取ることができない理由④スピードについていけない

英語の基礎知識を身につけて発音や表現について学んでも、英語を聞き取れないことがあります。

理由は、単純に「スピードについていけない」というものです。

英語のスピードが速いと、頭の中でそれだけの情報を処理できずに「わからない」となってしまうのです。

聞いた部分を日本語に訳したり、文章の意味を理解したりしているうちに、気が付けば次々に話が進んでいるという状況です。

日本人は英語を日本語に訳すクセがある

このような状況になってしまう原因の一つに、「すべて日本語に訳してから考える」という日本人特有のクセがあります。

聞き取った英語を一度完全に日本語に訳して、それを文章として理解しようとしているので、スピードについていけなくなっているのです。会話の途中で「手間」を挟んでいるので当然処理速度が落ちてしまいます。理想は「英語は英語のまま理解する」ということです。聞き取った文章を英語のまま理解して考えるのです。

どうしても和訳するクセがついている人は、それを直すのに時間がかかるかもしれませんが、そのクセが残っているうちは理解を早めるということはできません。英語のまま理解するというクセを体に覚えさせていきましょう。

リズムの違い

速いテンポで進む英語は、日本語とはリズムが違うと言われています。日本語のリズムは平坦ですが、英語はイントネーションが激しく、はっきり発音する所と空気のように発音して音が消えている部分など、違いがあります。

このリズムを無視してスピーキングを行うと、聞き取りにくい英語になり、逆に正しく聞き取ることもできなくなってしまいます。英語に慣れるというのはこの英語のリズムに慣れるということでもあります。

リズムに慣れてくれば聞き取りやすさも格段に上昇していきます。

ただし、英語を話す人にも早口の人がいます。同じ英語を話す人同士でも聞き取りにくいような人です。

このような人と会話するときは、正直に「聞き取れないのでもう一度話してほしい」「もっとゆっくり話してほしい」と告げるようにしましょう。

仕事の契約など聞き間違えたら責任問題になるような場合は文章に書き起こしてもらって確認する方が望ましいです。無理して聞き取ろうとするよりも確実な方法を選ぶ方が正解です。

発音をきちんと整理して、シャドーイングなどを繰り返し行うのがベター

これまで見てきたように、「英語を聞き取れない」といっても、実は色々な原因があるのです。

その原因がはっきりしていないことには対策もとれません。まず自分がどの状態なのかという現状把握を行いましょう。

単語自体の意味がまったくわからないのであれば、基礎単語や基礎文法の学習からやり直す必要があります。バットの握り方を知らない人にいきなりホームランの打ち方を教えても打てません。

まずは基礎から時間をかけて固めていきましょう。この時に頻出の英語の表現、ことわざ、慣用句、熟語などを一緒に覚えておくと便利です。

その次の段階としては発音の問題があります。ある程度英語の勉強をしているのに、英語を聞き取ることができない人、筆記の勉強はしっかりとしてきているのに聞き取れない人は、これが原因の場合が多くあります。それぞれの単語、アルファベットの発音をもう一度確認して、しっかりとシャドーイングを繰り返すことがポイントです。

かなり地道な作業ですが、自分で発音を確認しながら実際に発声してみることで、格段に英会話力は上がります。

単語やアルファベットの発音を確認したら、文章ごとの聞き取りと発声を行ってみましょう。

音と音がつながることで、別の単語のように聞こえるという音の変化や省略についてもだんだんと慣れていきます。そうすると「どこで区切るのが自然なのか」ということが身につき、自然な英語を話すことができるようになります。

また、英語を聞くときは英語のリズムで聞く、英語の文章は英語のままで理解するということを心掛けていくことが重要です。それができれば英語の聞き取りスピードが上がります。「早すぎてわからなかった」ということが減ってくるでしょう。

こういった段階を踏まえて学習し、対応していくことで「英語が聞き取れない」という状況を打破していくことができるのです。

地道な作業を続ければ英語は聞き取れる!

英会話をする、英検1級や、TOEIC800点など、英語の資格を取得することを目標とする場合、英語が聞き取れないというのは致命的です。

リスニングが苦手な人が多いのですが、ただ「できない」というのではなく、何が原因となってできないのかを把握することで対応できることもあります。

しっかりと段階を踏まえて勉強を進めていき、課題をクリアしていくことで英語の聞き取り力が上がっていきます。 発音を整理してシャドーイングを繰り返すといった地道な作業も必要になりますが、成果もわかりやすく出ますので、その成長を楽しみながら勉強をすすめて

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