英検4級のレベルって?試験内容やおすすめの受験合格する方法
英検4級のレベルって?英検4級の概要
英検4級のレベルは、一般的に中学生中級レベルとされています。中学1年生では、未修得単語もまだ多くあり、少し難しく感じ、中学3年生では、出題される単語も、文法も大体理解でき、少し簡単だと感じるレベルです。幼少期より英語を習っているお子様にとっては、小学低学年、あるいは卒業までに合格も十分可能なレベルです。各級英検問題は、毎回出題される傾向が決まっていますので、ポイントに沿った勉強対策をすれば、必ず合格点を取ることが出来ます。
回答は全てマークシート方式で、3~4つの選択肢より1つを選んでマークシートに回答します。マークシート方式に慣れていないお子様は、塗りつぶしの練習をしておくとよいでしょう。せっかく正答を選択しているに、塗りつぶしが不適切であれば、不正解になってしまうので、注意が必要です。
近年の英検では、使える英語を目指して、4技能化:リーディング(読む)、リスニング(書く)、スピーキング(話す)、ライティング(書く)をバランスよい英語習得を目的としています。
2016年度 第1回より5級、4級にスピーキングテストが導入されました。
各級英検受験は、年に3回あり、同時に2級分を受験できるダブル受験という制度もあります。例えば、英検のような本格的な試験が初めてのお子様は、多いでしょう。塾に通っているお子様は、リーディングやライティングが得意、英会話教室に通っているお子様は、ヒヤリングやスピーキングが得意な傾向がありますので、年齢等では受験級を決めることは出来ません。具体的に英語レベルが分からないのでと、5級と4級のダブル受験するお子様も増えています。
実際の実力値がよく分からない場合には、ダブル受験をしてみては、どうでしょうか?
英検4級で求められる力
出題問題としては、リーディング35問、リスニング30問:合計65問となります。英検4級合格ラインは、全体の60~65%得点を取ることで合格でき、英検4級受験者の合格率は、約70%です。
既に5級を取得しているのであれば、単語数を増やし、文法の理解をさらにステップアップすることで合格できます。
英検4級で求められる単語力/語彙力
英検4級合格には、必要単語数約600~700語と言われており、出題語彙数は、約1200~1300語です。マークシート方式ですので、直ちに3~4つの選択肢から1つの正解を選ぶことが出来れば簡単ですが、お子様にとっては、問題文、選択肢の単語の意味全てを分からないことは、ほとんどです。絶対に正解ではない選択肢(不正解)を1つでも多く消去出来れば自然と正答を見つけることが出来ます。
英検4級っていつどこで実施される?
受験時期:6月 10月 1月
出願時期:約2か月前
受験料:2,600円(税込み)
出題数と時間:全65問 2016年より配点方法変更され、正答数より算出不可となりました。
リーディング:35問 35分間
リスニング:30問 約30分間
(スピーキング: 5問 約4分)
本会場:協会が指定する会場。
願書提出後、受験票に記載されている会場で受験する。近隣の大学や高校など。
会場を自身で指定することは、出来ません。
準会場:学校、塾等などが指定している会場。
英検4級を受験するべき層
2017年度の英検受験者数は、約366万人が受験し、約40万人が小学生以下、また約280万人が中学、高校生でした。
英検4級の受験層は、一般的に4級のレベルより中学生となりますが、最近では、英語教室等で既に英語を習得しているお子様が増えているので、小学生低学年でも4級合格者が増加しています。
英検4級を受験するメリット
英検4級受験するメリットを紹介します。まず各級に言えることですが、年々リスニングのスピードが速くなってきていることです。速くなってきていると言うよりは、より自然な、ネイティブの英語に近づいてきています。数十年前~数年前では、リスニングは、日本人に聞き取りやすい、リスニングテスト用でしたが、現在では、普段の会話と変わらないスピードです。今後もさらにネイティブ会話と変わらないリスニング問題やより難題に進化していくと思われますので、出来るだけ早く受験し、合格するのが理想です。
もう1つとして、前項でも述べましたが、英検4級は、中学英語中級とされています。もし、中学受験をお考えのお子様であれば、小学生ですでに英検4級合格すると、入試時の点数追加、判定優遇、英語学科試験免除等している学校も増加傾向にあります。
英検4級の対策方法~小学生でも受かる勉強方法~
英検4級の1番のコツは、リーディングにしてもリスニングにしても長い時間考えないと言うことです。長文以外の問題は、1問30秒で回答するのが理想的です。長文では、1問1分~2分です。意味の分からない単語や知らない単語は時間をかけても正答することは出来ません。過去問題を何度も解いてみることで、傾向を知ることが出来ます。ほとんどの問題文が、食べ物、動物、天気、または、親子の会話、友達との会話など、どれだけ話題や内容を早く把握できるかという練習をし、選択肢を消去していけば、必ず正答を導いていくことが出来ます。
4級合格の基本勉強については、5級よりもレベルアップした文法になりますので、
過去形、未来形、動名詞、不定詞、比較表現を重点的に学習しましよう。
大問番号 出題内容 | 問題数 | ||
リーディング (35分) | 大問1 | 短文の語句空所補充 | 15問 |
大問2 | 会話文の文空所補充 | 5問 | |
大問3 | 日本文付き短文の語句整序 | 5問 | |
大問4 | 長文の内容一致選択 | 10問 | |
リーディング 合計 | 35問 | ||
リスニング (30分) | 第1部 | イラスト参考に対話応答文選択 | 10問 |
第2部 | 対話の応答文選択 | 10問 | |
第3部 | 英文の内容一致選択 | 10問 | |
リスニング合計 | 30問 | ||
全体合計 | 65問 |
リーディング
【大問1】短文の語句空所補充 15問
短い文章の空所に入る適切な言葉を選択肢から選ぶ問題で、単語、熟語、文法を問う問題です。
単語:問題文の意味を考え、予測し空所に入れる1語を回答の選択肢から選び文章を完成します。
例題
- A: How was your weekend, Sarah?
B: Great. I ( ) Mt. Fuji with my sister.
- climbed 2. asked 3. gave 4. began <回答 1>
ポイント
・文の最後に出てくる「,」後には、固有名詞で人の名前がよく入り、人名ですので、無視して大丈夫です。人名が出てくると知らない単語と焦ってしまいがちですが、人名は本当によく出てきますので、気を付けましょう。
・過去形を覚えているかがキーとなるので、主要な不規則変化動詞も覚えておきましょう。
熟語1:熟語の一部が(空所)になっており、予測し空所に入れる1語を回答の選択肢から選び文章を完成する。(空所)の前後に注意して熟語のつながりを見つけることが出来れば正答できます。
例題
- A: What time did you ( ) up this morning?
B: At seven.
- keep 2. leave 3. get 4. fall <回答 3>
ポイント
・もし、文の意味が分からなければ、先にBの答えの意味を考え、どういう質問なのかを想像する。
・「time」を見つけて何か「時間」に関する内容だと把握できればよいでしょう。
・「get up 起きる」の熟語を覚えていれば、「up」に気づくことが出来るでしょう。
熟語2:問題文の内容や、英文構造から予測し空所に入れる1語を回答の選択肢から選び文章を完成します。必ずキーになる単語があるので、いち早く気づく事が正答へつながります。
動詞の時制、特に過去形、動詞の形、不定詞(to+動詞の原形)、動名詞(~ing)、疑問詞、代名詞、比較級や命令文は確実に習得しておいてください。
B: I can’t. I have to ( ) my English homework.
- did 3. doing 4. does <回答 1>
ポイント
・have to + 動詞の原形になる。have+to に気づいたら、動詞の原形を選ぶことになる。
【大問2】会話文の文空所補充 5問
2人の会話文で、AとBのパターンです。どちらかの会話の一部か全部が(空所)になっており、適切な答えを選択する問題です。
例題
- Woman: How about going to Okinawa this summer?
Man: ( ) I want to try diving there.
- That’s good idea. 2. I don’t have one.
- Not at all. 4. This is for you. <回答 1>
ポイント
・How about ~ing? ~するのはどうですか?に気づきましょう。How about~ とくれば、~ingの形の動詞を選択しましょう。
例題
- Daughter: What will the weather be like today, Dad?
Father: ( )
- I’m
going shopping in the morning.
- I have nothing to do.
- There may be rain in the afternoon.
- It’s a very popular place. <回答 3>
ポイント
・娘の会話が天気について話していることに気づき、選択肢より天気の内容を選択しましょう。
・weather の単語を理解していれば、天気に関して話している事が分かり、自動的に天気について話している文を選択できます。
与えられた日本文の内容、意味を表すように、5つの語(単語、句)を並び替えて、2番目と4番目にくるものを選ぶ問題です。
例題
私は、果物を買いにその店に行きました。
(①buy ② to the store ③to ④went ⑤ some fruit )
2番目 4番目
I ( ) ( ) ( ) ( ) ( ).
- ④ - ③ 2. ① - ⑤ 3. ② - ① 4. ③ - ① <回答 3>
ポイント
・肯定文の「主語+動詞+形容詞、目的語+目的語」の語順に気づきましょう。
・I go to+場所 to +動詞+目的と正確に並び替えましょう。
例題
私が帰宅したとき、ローラは雑誌を読んでいました。
(①a magazine ② I ③reading ④was ⑤ when )
2番目 4番目
Laura ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) came home.
- ③ - ⑤ 2. ① - ⑤ 3. ③ - ② 4. ① - ② <回答 1>
ポイント
・接続詞 when を使用した文と気づきましょう。when の後は、主語+述語となります。
・「読んでいたとき」の過去進行形に気づきましょう。「be 動詞+~ing」を覚えておきましょう。
【大問4】長文の内容一致選択 10問
A, B, Cの3種類ある英文があり、英文をその内容に関する質問の答えとして最も適切なものを選択する問題です。一度に多くの単語、文章が出てくるので、問題文を見たときには、圧倒されるかもしれませんが、全ての単語が分からなくてもポイントを押さえれば正しい回答を選択できる問題です。問題を解くにはコツがありますので、下記の解き方を参考にしてください。
大問3で長文問題文では、問1の正答を見つけると必ず問2の正答は問題文中の問1の正答場所以降にあり、正答範囲を、絞ることができます。ただし、最終問題においては、まとめの内容が多く、問題文全体としての内容を問われます。
- 広告、掲示、メモ、お知らせなど:
- タイトルや見出しが書いているものが多くありますので、その意味を考えて何についての情報かを把握しましょう。
- タイトルや見出しの意味が分かれば、その下の文章を読まず、そのまま質問の問題2問の英文を読みます。特に、問題文の中の日付や時間、場所や値段など何を問われているかを考えて読みます。もし、キーワードが分かれば、問題用紙にアンダーラインを引いておくのも良い方法です。
- 問題文の内容を頭に入れたら、次に本文を読みます。この時には、既に質問内容が分かっているので、質問文の答えが書かれているところをすばやく探すようにしましょう。また答えが書いてあるなと思うところには、アンダーラインを引きましょう。
ポイント
問題文の中で、必ず正答と関係する事項があります。下記に気を付けて本文を読みましょう。
・学校や公園などの場所の名前
・集合や音楽会、ミーティング等が始まる日時や時間
・必要な持ち物や関連する物品
- 手紙文やEメール:
- 手紙文では、最初と最後に書かれている受取人と差出人を確認しましょう。Eメールでは、冒頭にFrom(差出人)、To(受取人)の名前があります。手紙文でもEメールでもまず誰から誰に送られてきたものかを確認しましょう。またEメールには、Subject(件名)があるので、件名の意味より何についてかを予測することが出来ます。
- 本文を読む前に先に問題の3問の質問文を確認しましょう。単語1つ1つの意味を確認し、どういった内容についてかを想像します。質問文の回答も確認し、必要な情報は、場所なのか、時間なのか、日時なのか等を確認しましょう。
- 本文に戻り、話の中に出てきた人々の行動等を合わせて読み取るようにしましょう。
- 英文:
- タイトルや、見出しを読んで、この英文の話題について確認します。
- タイトルや見出しの意味が分かれば、その下の文章を読まず、そのまま質問の問題5問の英文を読みます。特に、問題文の中の日付や時間、場所や値段など何を問われているかを考えて読みます。もし、キーワードが分かれば、問題用紙にアンダーラインを引いておくのも良い方法です。
- 問題の質問内容が把握できれば、英文を読んでいきます。問題は、話の流れに沿って作成されていますので、問われている情報が英文内のどこに書かれているか特定することが大切です。問5のまとめ内容問題以外、問1~問4までは英文に必ず沿っていますので、問3の正答は、英文中の問2より上には出てきません。
覚えておきたい不規則動詞
意味 | 原形 | 過去形 | 意味 | 原形 | 過去形 | 意味 | 原形 | 過去形 |
~を書く | write | wrote | ~に会う | meet | met | ~を見つける | find | found |
~を言う | tell | told | ~を作る | make | made | ~を感じる | feel | felt |
泳ぐ | swim | swam | ~を去る | leave | left | 来る | come | came |
話す | speak | spoke | ~が聞こえる | hear | heard | 行く | go | went |
~を見る | see | saw | ~を持っている | have | had | ~を食べる | eat | ate |
~を言う | say | said | ~を与える | give | gave | ~を買う | buy | bought |
~を読む | read | Read | ~を得る | get | got | 座る | sit | sat |
リスニング
一番の対策はリスニングが実際に始まるまでに、問題の先読みが出来るかどうかが重要となってきます。これは、訓練で習得できますので、時間に余裕が出るように勉強しましょう。
- イラスト参考に対話応答文選択 10問
問題冊子にイラストが印刷されており、対話と3つの応答を聞いてから、その3つの応答の中から最も適切な応答を選ぶ問題です。友達同士や親子、お店の店員と客の会話等が中心になります。まずAが話し、Bが応答する、またAが話しや質問をし、Bが応答する内容を3つの選択肢から選び回答します。リスニングは、2回繰り返されますので、1回目を聞き逃してしまっても、よく意味が分からなくても焦らず落ち着いて2回目を聞きましょう。
まず、リスニングテストでは、実際の問題が始まるまで、回答方法などの説明がありますので、その間は聞かず結構ですので、イラストに目を通して、何についての会話がされているか、誰と誰との会話だろうか、どこでの会話だろうかなどを想像しておいてください。それだけでも、問題をスムーズに解くことができます。対話の最後の文をどれだけ聞き取れるかによって正答を選択できるかポイントとなります。状況に応じてどのように答えれば自然な会話な流れになる文かを考えながら選択しましょう。
- 対話の応答文選択 10問
対話とその内容に関する質問を聞いてから、問題冊子に印刷されてある4つの選択肢の中より適切な答えを選ぶ問題です。対話はA-B-A-Bと繰り返され、その後に質問文が出題されます。選択肢よりその質問の答えとなる文を選択します。
この場合も、リスニング問題が始まるまでに、選択肢4つに目を通し、どういった内容に関してかを想像できるようにしてください。また、4つの選択肢を比較し、その中から違った単語を把握できれば、リスニングで聞いた単語を選択することができます。
選択肢の意味を把握した後、1回目のリスニングで話題をつかむようにしましょう。
例えば、「Who~?」であれば、「人」が正答となり、「When~?」であれば、「時」が、「Where~?」であれば、「場所」が答えになることに注目してください。
また、選択肢にvegetable(野菜)かanimal(動物)かsports(スポーツ)の違いに気が付けば、会話文にtomatoやpotatoが出てきた時点で、vegetable の入った選択肢を選ぶことが出来ます。また、「What are they talking about? 彼らは何について話をしていますか?」など対話文全体の内容として出題される場合もあります。
- 英文の内容一致選択 10問
25~30語からなる英文とその内容に関する質問を聞いて、問題冊子に印刷されてある4つの選択肢の中から適切な選択肢を選ぶ問題です。家庭、学校生活、趣味の話など日常生活の話題となります。また、駅やお店などの案内放送や、学校の構内放送の時もあります。
第3部でも第2部と同じような方法で回答します。また第1部や第2部よりも英文が長くなりますので、日時、場所等のキーワードを聞き取れば必ずメモをしましょう。
ポイント
- リスニングテストでは、全て問題が2回繰り返されます。1回目ですべてを理解しようとせずに、まず、話の内容と質問の概要を確認しましょう。2回目では、正答であるポイントを確実に聞きとるか、1回目で予想した回答が本当にあっているか答え合わせをしましょう。
- 重要もしくは、正答に関係すると思った単語、意味等をメモしましょう。リスニング中に出てくる日付、時間、場所等は、正答になることがよくあります。数字などを聞き取った時には問題冊子にメモをしましょう。
- 意味のまとまり事に理解しましょう。
英文は、日本語と違い「主語+動詞+形容詞、目的語」の語順になります。聞き取り中に正しい文で意味を捉える必要はありません。「誰が」+「どうした」+「なにを」の形で十分ですので、意味を捉えることができるようにしましょう。
- 情報を整理しながらリスニングを聞き取りましょう。
第1部と第2部では、男女の会話文となります。それぞれの話し手の行動等を結びつけて混同しないようにしましょう。「誰が何をするのか」「誰が欲しいのか、好きなのか」等明確にしておきましょう。
スピーキング
2016年より導入されたスピーキングテストがあります。英検3級から二次面接がありますが、現在日本英語検定協会は、「4技能化」に取り組んでおり、リーディング(読む)、リスニング(書く)、スピーキング(話す)、ライティング(書く):4技能のバランスよく英語を習得する目的で導入されました。現在は、言わば試用段階ですので、英検4級の合否には関係しません。英検4級受験者全員にスピーキング受験資格(筆記受験日より約1年間)が与えられ、受験は任意となり、合格者には、4級スピーキングテスト合格の認定が取得できます。受験方法は、自宅や学校でPCやタブレット等を使用し行われます。
英検4級のレベルのまとめ
英検4級の勉強方法は、上記に述べたような単語、熟語レベルを習得することが出来れば、あとは、過去問題を何度も繰り返ししましょう。過去問題をする、しないでは、合否に大きくかかわります。問題のパターンは毎回同じですので、繰り返し問題になれておくと緊張度も和らぐでしょう。またリーディングテストは、35分間ですので、時間を計って問題を解いてみて、時間がかかるところは、出来るだけ考えすぎないようにしよう等の対策もできます。英検4級合格を目指して頑張ってください。