英検4級の対策方法まとめ!一発で合格するためにやるべきことを伝授
英検4級に合格したいと思っている人の中には、一体どんな試験内容なのか漠然と知りたい思っている人や、小学生の子供が英語の勉強をしているから、モチベーションアップのために英検4級を受験させようと考えている保護者などさまざまな人がいるでしょう。
しかし、どんな理由で受けるにしても、受けるからには一発で合格したい!と思っているのではないでしょうか。
今回は、まず英検4級はどんな試験なのかを知り、その上で効果的な対策方法をご紹介します。
英検4級の試験内容やレベルは?
英検4級の対策方法を知る前に、まずは英検4級の試験とはどのようなものか、知ることから始めましょう。
英検4級のレベル
英検は5級からあります。4級は、5級の次に目指す級で、レベルは中学中級程度とされています。
また、英検のホームページには、英検5級から3級のレベルは「使える英語の登竜門」と書かれていることからも、英語能力の基礎固めに位置する級ととらえることができるでしょう。
単語数は5級が中学初級程度の300~600だったのに比べ、4級では中学中級程度で600~1300とされています。
5級の2倍の単語数となりますから、しっかりと対策するとよいでしょう。
また、中学中級になるため、過去形、現在形、There is(are)も出題されます。
文法の基礎力も必要とされますね。
英検4級の試験内容
英検4級の試験は、リーディング、リスニング、そしてスピーキングテストがあります。
しかし、合否に関係するのは、リーディングとリスニングのみ。スピーキングテストは任意で希望者のみが受けられるものになります。
リーディングは35問、リスニングは30問で構成されています。
英検4級のリーディング
英検4級のリーディングは、下記の4つの大問から出題されます。
1.短文の語句空所補充
2.会話文の文空所補充
3.日本文付き短文の語句整序
4.長文の内容一致選択
それぞれについて、ポイントをご紹介します。
1.短文の語句空所補充
全部で15問出題されます。
・単語や熟語に関わる問題 12問
・文法に関わる問題 3問
4級では引っ掛け問題などもなく、単語や文法がきちんと理解できていれば解くことができるでしょう。
ただし、単語レベルが一番高いのがこの問題ですから、4級で出題される単語はしっかりとマスターしておくことがポイントとなります。
2.会話文の文空所補充
会話文の一部が空所となっていて、ここに適切なものを選ぶ問題で、5問出題されます。
選択肢は4つで、単語、熟語の知識はもちろん、会話の流れが分かっているかがカギとなります。
3.日本文付き短文の語句整序
5問出題され、文法力を問われる問題です。
日本語訳を読み、そこから英単語を並び替えます。
基本的な文法をおさえていれば、それほど苦労する問題ではないでしょう。
今は、アプリなどでも英語の並び替えアプリがありますから、スキマ時間に練習しておくと、素早く並び替えられるようになりますよ。
4.長文の内容一致選択
英検4級の長文問題では、「掲示・案内」、「Eメール」、「説明文」の3種類の長文から10問の問題を解くことになります。
長文を制限時間内に読み解く読解力が必要ですが、設問の選択肢自体の難易度は高くありません。
長文にひるまずに、きちんと読み解けるかどうかがポイントとなるでしょう。
また、「掲示・案内」、「Eメール」、「説明文」の構成に慣れておくことも大切です。
特に子供は、これらは読みなれていない形式であることが多いため、パッと見て、読みたくなくなる傾向があります。
この形式の問題に慣れるため、対策問題集をやっておくとよいでしょう。
英検4級のリスニング
英検4級のリスニングは、3つの大問が出されます。
1.会話の応答文選択
2.会話の内容一致選択
3.文の内容一致選択
まだ英検4級レベルだと、リスニングに不慣れな英語学習者も多くいます。
でも、英語は語学でコミュニケーションを取るためには、リスニングは不可欠。
頑張って乗り越えましょう!
1.会話の応答文選択
イラストを見て、2人の男女が話す会話を聴きます。そこから適切な解答を導き出す問題で10問出題されます。
英検4級の場合の会話文は次の流れとなっています。
1人目の発言→2人目の発言→1人目の発言(2回目)→ 2人目の発言(2回目)
2回目の発言がきちんとリスニングできれば、正解を選ぶことができるようになっています。
また、2回流れ、声も男女と分かれていますので、聞き取りやすいですよ。
2.会話の内容一致選択
『1.会話応答文選択』と似ているのですが、音声の流れが一つ追加になります。
1人目の発言→2人目の発言→1人目の発言(2回目)→ 2人目の発言(2回目)→会話の内容に関する質問
1回目の音声で、きちんと最後の「会話の内容に関する質問」がリスニングできるかどうかがカギとなるでしょう。
質問内容が理解できたら、2回目が流れた時に、聞き取る部分が分かりますよ。
4つの書かれた選択肢の中から選びます。
こちらも10問出題されます。
3.文の内容一致選択
1と2は、会話をリスニングする問題でしたが、3は、1人の人がナレーションするものをリスニングする問題です。
ナレーションが流れ、その後に、ナレーションの内容に関する質問が読まれます。
選択肢は4つ、書かれたものから選びます。
1回目の音声ナレーションの時に、質問部分をきちんと聞き取れるかどうかがポイントになります。
それさえ分かれば、2回目のナレーションで必要な情報が聞き取れるようになるでしょう。
英検4級1次試験の合格点
英検は2016年度より、技術毎に独自の算出方法で計算されるようになりました。
模擬試験で、ただ単純に点数を足していっても、本番では合格するかどうか分からない、というのが実情です。
しかし、各技能6割程度が正解した多くの受験者が合格している、また合格ラインはおよそ60~65%となっていますから、この程度が一定の合格基準として考えておくとよいでしょう。
英検4級、小学生でも受けられる?
昨今のグローバル化を受け、英語の勉強を早くからスタートすることが多くなっています。
幼児期から英会話スクールに通っている場合などは、小学生でも「英検を受けてみたい!」と考えるのは自然なこと。
また、英会話スクールなどからモチベーション維持や、英語力判定のために英検受検を勧められることもあるでしょう。
英検はもちろん小学生でも受けられます。
基本的なイメージでは、中学1年生か2年生が受けるイメージですが、実力が見合えば小学生でもチャレンジするとよいでしょう。
実際に4級に合格している小学生もたくさんいますよ。
しかし、英会話スクールで話すことに慣れていればいいのですが、英検の勉強ばかりで、英語を机の上でしか使っていないのは危険です。
英語はそもそもコミュニケーションを取るためのもの。
そうしたことから、英検では4級、5級のスピーキングテストが受けられるようになっています。
4級の合否には関わりがありませんが、小学生で4級を受けるのであれば、スピーキングテストも受けることをお勧めします。
会場に行く必要はなく、インターネット環境とパソコン、スマホなどがあれば簡単に受けることができます。
ぜひ、机に向かうだけの英語から、コミュニケーションのための英語にしてくださいね。
英検4級を一発合格するための参考書
英検4級に一発合格したい!という方のために、おすすめの参考書をご紹介します。
4級は5級に比べ、単語が約2倍に増えています。
また、このレベルの単語はまさに基礎レベル。
後に続く、3級、2級、1級のためにも、しっかりと身に付けておきたいですね。
【音声アプリ対応】英検4級 でる順パス単 (旺文社英検書)
でる順番に掲載されているため、非常に効率よく4級の単語をマスターすることができます。
学校であまり扱われることが少ない単語でも、英検に出ることが多いものもあります。そういった単語もしっかり抑えているので、英語力の底上げが期待できますね。
また、音声無料アプリ対応ですから、目だけでなく耳からもしっかりと単語を聞き取れるようにしましょう。
単語を覚えながら、リスニングのトレーニングにもなりますよ。
中学生はもちろん、小学生でも使いやすくなっていますから、全ての4級受検者にお勧めの単語帳です。
【CD付】英検4級 を ひとつひとつわかりやすく。 (学研英検シリーズ)
試験に出る内容を分かりやすく、出題傾向もしっかりと分析されています。効率的に合格のために必要なポイントを理解しながら進んでいくことができます。
また、リスニング対策用のCDもついていますから、リスニングのトレーニングもすることができますよ。
1単元ごとに丁寧に解説されていて、詰め込まれていないのも、この参考書の特徴です。小学生でも、何回か繰り返すことで、理解を深めることができるでしょう。
この参考書1冊で、英検4級の基本的な事項をマスターすることができます。
【音声アプリ・ダウンロード付き】2019年度版 英検 4級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)
どの試験を受けるにもですが、やはり過去問題集は欠かせません。
この問題集は過去6回のものが収録されていて、音声もスマホで聞くことができ便利です。
また、すべての問題に解説が詳しく掲載されていますから、出来なかった問題もしっかりと理解して先に進むことができます。
ある程度の実力があるのでしたら、先に過去問題集をこなして、苦手分野を見つけ出して対策をする、というのもよいでしょう。
7日間完成 英検4級予想問題ドリル (旺文社英検書)
模擬テスト形式で、筆記が7セット、リスニングが2セット収録されています。実際の問題を分析して作られていますから、本番になって、問題の感じがちょっと違うということはありません。マークシートも2回分付属していますので、本番のつもりでマークシートを使って答える練習もしておきましょう。
すべての漢字に読み仮名がついているのも、ポイントのひとつ。まだ漢字があまり読めない小学生でも、一人で勉強できるでしょう。
また、1日ごとに学習テーマが決められていて、何を勉強しているのか把握できるので使いやすい問題ドリルです。
オリジナルポスターが付属されていて、疑問詞や、場面で覚える会話表現が書かれています。部屋の壁などに貼って、すぐに目に入るようにしておけば、覚えやすくなりますよ。
【CD付】DAILY2週間 英検4級集中ゼミ 四訂版 (旺文社英検書)
1日30分、2週間でできる問題集です。
なかなか時間が取れない人や、飽きっぽい小学生でも、1日30分、たった2週間!と考えれば、やり切ることができるのではないでしょうか。
試験内容をきちんと押さえていて、英検と同じ形式の練習問題を解いていくことになりますから、英検の高得点に結びつけることができますよ。
最終日の実力完成模擬テストは、少し時間がかかりますが、それ以外はだいたい30分で解き終えることができ、もっと短期間で終わらせたい場合には1日1時間にして1週間集中として使用するのもよいでしょう。
部活や塾で忙しい中学生でも、学校や塾の宿題を終わらせて、あと30分、英検の対策勉強という使い方もできますね。
英検4級、リスニングのコツ
英検4級レベルは、リスニング内容は簡単とはいえ、英語を聞き取ることが苦手、ついBGMのように聞いてしまうという人が多いのが実情。
英語力自体を底上げすることがもちろん王道とはいえ、ちょっとしたコツで点数をあげることができますよ。
大問1は、文頭を聞き取る!
大問1は、前述したように下記の流れで会話が進んでいきます。
1人目の発言→2人目の発言→1人目の発言(2回目)→ 2人目の発言(2回目)
最後の「2人目の発言(2回目)」が選択肢となりますから、集中してリスニングしたいのは「1人目の発言(2回目)」になります。
そして、その部分を聞くのに、注目して欲しいのが文頭の疑問詞です。
疑問詞には、
What 正解は「物や、物事」
Who 正解は「人」
Where 正解は「場所」
When 正解は「時」
How 正解は「方法」
How many / much 正解は「数や量」
などがありますが、それぞれに対応する正解があります。
これをきちんとリスニングすることで、選択肢の応答文を推測することが可能になります。
逆にここを聞き逃すと、なにが正解になるかボヤけてしまうのですね。
大雑把に言ってしまえば、「1人目の発言(2回目)」の文頭さえ聞き逃さなければ、解答を導けることが多いです。
リスニング問題を先読み!
英検4級では、リーディング試験から始まります。
リーディングの試験時間が終わると、リスニングが開始されるのですが、問題冊子はリーディングもリスニングも1冊にまとめられています。
つまり、リーディングの筆記試験中でも、リスニング問題を見ることができるのです。
もし、リーディングの筆記試験が早目に終わらせられるのであれば、リスニング問題をあらかじめ見ることもできますよ。
リスニング問題の先読みでお勧めなのが、大問2と3です。
選択肢が印刷されていますから、そこから何について話しているのか推測することができます。
また、問題によっては、疑問詞を予想することもできることがあります。
予想できることを、メモしておくとリスニングの助けになります。
1回目と2回目で、聞き取る部分を変える
こちらも大問2と3でお勧めのコツです。
英検4級のリスニングでは、音声が2回流れます。
1回目と2回目で、聞き取る部分を変えることで、解答を導きやすくなります。
具体的な方法としては以下の通りです。
1回目→話の大枠を把握し、質問文に注目して聞き取る
2回目→質問の答えを探し出しに行く
1回目を聞く前に、先ほどご紹介したリスニング問題を先読みできていれば、さらに安心して聞けると思いますが、初めはだいたいの話の大枠を理解します。
物に関する話なのか、時間に関する話なのか、そういった大枠です。
そして、質問文を読まれる時には、文頭の疑問文に特に注目して聞いてみましょう。
何を聞いているのか理解できれば、2回目のリスニングでは、質問内容に注目して聞けばOKですね。
気持ちを切り替える練習をしておく
リスニング問題は、音声が流れて、解答して、の繰り返し。
時間の区切りを自分で作ることができません。
もし途中のリスニングで聞きとれず失敗してしまっても、その気持ちを引きずらないことがとても大切です。
また、解答が導き出せないまま次の問題の音声が流れたら、その問題は捨てて、次の問題に気持ちを切り替えましょう。
特に小学生の子供は、これまで試験をあまり受けてきていないため、引きずる傾向が高くなります。気持ちを切り替える練習を、模擬試験や対策問題集で行っておくことをおすすめします。
英検4級、リーディングのコツ
リーディングだけではないのですが、単語と熟語をしっかりとマスターすることが一番のコツです。
単語と熟語があやふやなレベルであれば、まずはこれだけに時間を割いていいくらいです。
特に4級では過去形が出てきます。不規則動詞の過去形をしっかり覚えることも必要です。
また過去形・未来形など時制は、特に小学生は感覚が掴みにくいことが多く、理解するまで時間がかかる部分。
不規則動詞や、will+動詞の原形やbe動詞+going to+動詞の原形を覚えることにいっぱいになってしまうことも多いです。
時制については、どのように変化するか、ということに加え、どういう時に過去形や未来形を使うか、理解し、定着できるようにするとよいでしょう。
文法問題を解いた後に、なぜそうなったのか、というところまで話しておくことをおすすめします。
中学生になれば必要ありませんが、小学生で単語が覚えにくい場合には、次の問題集がおすすめです。
英検4級 でる順パス単 書き覚えノート (旺文社英検書)
単語帳でご紹介した「でる順パス単」を3回ずつ書いて覚えるノートです。使う時には、音声を聞きながら音読し、その後に書くようにすることで、どのように発音するのかも一緒に覚えることができますよ。
日本語も、最初は書いて覚えていきますよね。英語も書くことで覚えやすくなります。
アルファベットにあまり慣れていない小学生は、特に書くことで一気に覚えやすくなるでしょう。
ユニットごとに書き取りテストも付いているのと、復習テストコーナーがあるので、やりっぱなしになりにくいのも良い点ですね。
英検4級、効率的に対策して一発合格しよう!
英検4級、一発合格するための対策法についてご紹介しました。
英検の問題形式を理解し、その形式で解くことに慣れておく、単語、熟語はしっかりとマスターしておくことが大切です。おすすめの参考書もご紹介しましたので、自分にぴったり合うものを見つけてくださいね。
また、文法面では、過去形、未来形など時制の問題が出てくるのが4級の特徴です。
不規則動詞をしっかり覚えることはもちろん、時制の感覚についても身に付けましょう。この後、完了形も出てくることを考えると、4級は時制の入り口とも言えます。ただ、マル、バツとするのではなく、解説を読むところまで行っておくとよいですね。小学生の場合には、保護者と解説を読みながら、なぜそうなったのか、というところまで突っ込んで話をしておくと、後に続く時制の理解にも役立ちますよ。 英検4級、ポイントをおさえて、一発合格してくださいね