TOEIC 600点 就職

TOEIC600点と就活・転職

TOEICのスコアは本当に就活、転職に影響するのでしょうか?就活、転職を考えた時に、まずとりかかるのが履歴書の作成。就職の突破口である履歴書でライバルに差をつけたいと思うのは誰もが考える事です。

人によって学歴や職歴は様々ですが、採用担当者の立場から見て、まず気になるのは応募者の特別なスキル。

新卒者の場合は今後の可能性を計る判断材料に、そして転職者には即戦力になりえる人材かどうかを計る重要なポイントとなります。数字を示されてスキルをアピールできるものがあるとしたら、それは膨大な応募者の履歴書の中から優れた人材を選ぶための重要な目安となります。その代表がTOEICなのです。

TOEICは採用現場での重要なポイント

TOEICのスコアは、人材採用の場では、時には学歴や職歴よりもさらに重要な採用のポイントとなることもあります。

TOEICのスコアが人事採用の場で重要視される理由の一つに、TOEICの日本国内での大きな普及率にあります。

2013年度に行われた上場企業における英語活用実態調査報告書によると、上場企業の約7割が「人材採用時に、TOEICスコアを参考にする」と答えています。

そのぐらい一般的に普及されているTOEICスコアは、人事担当者の側でも全国共通の「定規」となり、人材を判断する上で参考にしやすいという側面があるのです。

TOEICのスコアは実務に役に立つ?

履歴書に記載するTOEICのスコアは、高ければ高いほど人事担当者の目に留まりやすいことは言うまでもありません。では実際に業務をこなす上でTOEICのスコアは役に立つのでしょうか?結論から言えば、イエスでもあり、ノーでもあります。それは企業の形態や業務内容がどのようなものかによって、大きく変わってくるからです。

例えば、海外赴任がある企業や、海外との取引が盛んな企業であればTOEICのスコアが影響する比重は大きいものと言えます。同時に、さらに高いスコアを要求される事もあるでしょう。

2013年度/上場企業における英語活用実態調査報告書によれば、企業が全社員に求めるTOEICスコアの期待値は600点ですが、国際部門での期待値は750点で、そこにはかなりの差があることがわかります。

国際部門では言うまでもなく、海外との直接のやり取りや出張など、様々な海外との交渉の可能性があるので、英語力は初めの段階から重視されます。

全社員に、一定の英語レベルが求められているという事は紛れもない事実ですが、実際、一般企業や、国際部門以外での部署などでTOEICのスコアが役に立つ場面は正直、少ないと言うのが現状です。

採用する側の視点

人事担当者は、TOEICのスコアを通して何を判断するのでしょうか?

ほとんどの人事担当者は、TOEICのスコアそのものよりも、そのスコアを通して応募者の背景について判断しようとしています。

TOEICは前述のとおり、日本で社会生活をしている人なら知らない人はいないほど馴染みの深い英語力テスト。

履歴書に記載されたTOEICスコアによって、採用する側は英語力のレベルそのものだけでなく、「何かに勤勉に取り組んでいる人」「努力を惜しまない人」「自分への投資を怠らない人」つまりその企業にとって必要な人材かどうかを判断する材料として見ているのです。

したがってTOEICのスコアは、実際の業務上でと言うよりも、就職活動中の人たちや転職を考えている人たちにさらに有益なチャンスをもたらす一つのツールと考えて良いでしょう。

履歴書に書けるのは、TOEIC600点以上って本当?

履歴書に記載できるTOEICの最低スコアは600点と言われています。それでは、600点は本当に「最低スコア」なのかというと、そういうわけではありません。

2019年1月に行われたTOEICテストの結果(出典元:IIBC一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会)によると、「聞き取り」(リスニング)と「読み」(リーディング)を合計した受験者の平均スコアは578.4点でした。つまりTOEIC600点は、「平均以上のレベルに到達している。」というアピールポイントとなるのです。

それでは、600点に達していない場合は、履歴書に書いてはいけないのでしょうか?それも一概に答えを出すことは難しいでしょう。例えば、新卒で就活をしている人が550点のスコアを持っていたら、それは履歴書に書くべきです。

なぜなら、企業側に学生時代にも努力して英語力向上のために努力したことを示し、これからのポテンシャルをアピールする材料となりえるからです。

また、40代で転職を考えている人の場合、550点のスコアはあえて記載しない方が得策と言えるでしょう。

中途採用の場合、企業の即戦力となり得るかが採用の判断材料となるので、平均を下回るスコアは「公開しない」というのが正解と言えます。

平均以上のスコアを取るのは難しい?

ところで、「平均スコア以上」と聞くと、600点を取るのは難しいのではないかと思う方もいるのではないでしょうか。

しかし600点は決して手の届かない難易度の高いスコアというわけではありません。

そもそも企業で重要視するTOEICは「聞く」(Listening)と、「読む」(Reading)のテストで構成されていて、「話す」(Speaking)、「書く」(Writing)はテストに含まれません。

もちろん、「話す」、「書く」のスキルは高ければ高いほど良いことに変わりはありませんが、TOEIC L&R (Listening & Reading) に関して言えば、実のところ留学経験や海外生活の経験があるなどの理由で「英語が流暢に話せる」「英語でビジネス文書が書ける」といった要素とは思ったほど関連がないのも事実です。しっかりと対策を練って、努力して勉強すれば誰でも取れるレベルです。

ここでポイントは、何でも手当たり次第に勉強すればよいというものではないということ。

TOEIC600点を目指すなら、過去問題や傾向を知り尽くしたプロの指導を受けるのが、一番の近道でしょう。

たとえ英語をネイティブに操る人でも、TOEICで高得点をあげるのはそう簡単ではないといいます。

それは、引っ掛け問題や、うっかり見落としがちな設問の落とし穴などがあるからです。

同じ英語学習でも、ビジネスシーンで使用される英語と、日常的な生活で使う言葉が異なるように、TOEICのスコア向上のためにはTOEICのことを知り尽くしたプロの助けを借りたり、またTOEICに特化した専門書を使ったりして勉強することが得策と言えるでしょう。

採用された後も、TOEICは大事!

就活中の方や転職を考えている方にとって、TOEIC600点というのは一つの目標にすべきものですが、このスコアは実は採用時の履歴書以外でも役に立つことがあります。

IIBC一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が発表した、「TOEICのスコアを異動、昇進、昇格の要件にしている」というアンケート結果によると、要件にしていると答えた企業は15.8%でした。

一見、少ないようにも見えますが、「要件にしていないが、将来はそうする可能性がある」という回答が45.2%にのぼります。

つまり企業の過半数が、TOEICのスコアを今後の異動や昇進、昇格の条件に反映させているか、またはそれを肯定的に検討しているのです。

TOEICのスコアは就職活動中のみならず、その後のキャリアにおいても長期的に有利に影響すると言って良いでしょう。

まずはTOEIC600点を目指そう!

このように、TOEIC600点というスコアは、就職や転職を考える方々にとって、より大きなチャンスをつかむためのツールとなります。

勉強もせずに誰でも楽に取れるスコアではありませんが、だからこそ就職活動の場でアピールできる格好の材料になりえるのです。 就職や転職を考えている方は、まずはTOEIC600点を目指して、出来るところから準備を始めてみましょう。

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