色々な意味があるasの使い方をマスターしよう!
“as”は接続詞と習った気がするけど、前置詞のようにも使われている…。
英文を読んでいて、asをどのように訳せばいいのか迷うことはありませんか?
今回は、英文によく登場する”as”をどのように捉えたらよいのか、例文を交え、使えるイディオムについてもご紹介します。
”as”は接続詞、前置詞、副詞、関係代名詞などで使われる
“as”は、接続詞や前置詞、副詞、そして関係代名詞などで使われます。
実際にどのように使われるのか、それぞれのケースで細かくみていきましょう!
接続詞としての”as”
接続詞として”as”を使う場合には、時を表すもの、イコールの意味を持つ場合や、だけれども実際はそうではない、などさまざまな使い方があります。
代表的な5つの用法をみてみましょう。
時を示す”as”
時を表す接続詞というと、真っ先に思い浮かぶのが”When”ではないでしょうか。
“When”と”as”の使い方の違いは、同時期に起こっているかどうか、になります。
I saw Ken as I entered my room.
自室に入る時に、ケンを見た。
この場合、自室に入るタイミングとケンを見たタイミングは同時期です。
そのため、”as”を使います。
~する時、~する間、~しながら、という意味で訳すことができますね。
理由や原因を表す”as”
なぜなら、という原因を説明するのであれば、becauseを使う人も多いでしょう。
becauseは文中に置きやすいのですが、”as”は、文頭に置きます。
As it was getting rain, I was absent from school.
雨が降ってきたので、学校を休んだ。
~したので、~だから、という意味で訳します。
比例の”as”
接続詞”as”ならではの使い方で、学校で習った記憶がある方も多いのではないでしょうか。
As time went by, the situation got better.
時が経つにつれて、状況は良くなった。
~するにつれて、と訳せますね。
様態の”as”
威圧的な印象を持つ”as”もあります。
Do as you are told to do.
言われた通りにしなさい。
~にように、~どおりに、という意味を持つ”as”です。
譲歩の”as”
She was happy, poor as she was.
彼女は貧乏でしたが、幸せでした。
名詞(形容詞・副詞)+as+S+Vの形で使われます。
~でしたが、~だけでども、と訳せます。
原級比較の”as”
「as+原級+as」で同じくらい、という意味を持ちます。
My mother is as tall as my sister.
私の母は、姉と同じくらいの身長です。
I can run as fast as my sister.
私は、姉と同じくらい早く泳ぐことができます。
~の何倍だ、と表現する時にも比較の”as”を使うことができます。
「数字 + time + as + 形容詞 + as」の形で、数字部分に2と入れれば、2倍、3と入れれば3倍と表現することができますよ。
This table is three times as large as that one.
このテーブルは、あのテーブルの3倍の大きさです。
また、否定形にすると、~ほど…ではない、という意味を表し、比較相手と、同程度ではないことを表現できます。「not as+原級+as」の形で英文を作ってみましょう。
I don’t swim as fast as my mother.
私は、母ほど早く泳げない。
前置詞の”as”
“as”を用いる前置詞の用法は3種類あります。
これらは、前置詞のため、名詞の前に置かれます。
「as + 名詞」となると考えておきましょう。
(~である)と
Her mother regards her as a genius.
彼女の母親は、彼女を天才だと考えています。
She regards her daughter as a fool.
彼女は、彼女の娘をバカだと思っています。
~として
She works hard as a team leader.
彼女は、チームリーダーとして一生懸命働いた。
~の時、~の頃
As a child, he lived in USA.
子供の頃、彼はアメリカに住んでいました。
前置詞”as”の慣用表現
よく使われる慣用表現がありますから、まとめて覚えてしまうのもおすすめです。
「as a rule」 概して、ふつうは
As a rule, we have three meals a day.
一般的に、1日3食食べます。
1日2食や1食の人もいますが、多くの人は3食食べることが多いですよね。
そういった場合にピッタリの表現です。
As a rule, I don’t drink coffee.
普段、私はコーヒーを飲みません。
このように、普段行わないことを、否定形と組み合わせて使うこともできます。
また「generally」、「normally」また「usually」なども、同様に使うことができますよ。
「as a matter of course」 当然のこととして、もちろん
I brush my teeth after meals as a matter of course.
私は、食後当然のように歯を磨きます。
習慣づけている人が多いような行動などは、このように表現することができますね。
「as a matter of fact」 実際のところ、実は
As a matter of fact, I know nothing about it.
実を言うと、何も知らないのです。
ちょっと拍子抜けしますね。「実は…」と言いにくそうに表現するのもよいでしょう。
同じような表現としては「in fact」や「actually」があります。まとめて覚えてしまいましょう。
”as”を使ったイディオム
“as”は、イディオムとしての使用頻度がとても多いです
ASAP
有名なところでは、ASAP。
as soon as possible
「できるだけ速く」という意味です。
soonだけではなく、as + 形容詞 + as possibleで「出来る限り」となります。
as far as~
as far as + 名詞 + 動詞で「~する限り」という意味です。
As far as I know~
私が知る限りでは~と英文を作ることができますね。
他にも下記のようにバリエーションを覚えておくと、言い回しがしやすくなりますよ。
As far as I’m concerned~
私としては~
As far as I can remember
私が覚えている限りでは
As far as I can see
私がわかる限りでは
As far as I found out~
私が調べた限りでは~
as long as
as far asと似ていて、「~する限り」と同様の意味を持つのですが、使い方にポイントがあります。
as long asは条件、時間、期間の範囲となりますから、以下のような場合に使うとピッタリです。
You may keep the notebook, as long as you want.
あなたが必要とする限り、その本を使っていいです。
また「~の間」としても使えます。
As long as I’m with you, you can work.
私がいる間、あなたは仕事することができます。
such as
「~のような」という意味で、とても使いやすいイディオムです。
There are some basins in the kitchen such as a bowl.
台所には、ボウルのような鉢がいくつかあります。
Please watch your step if you carry a bag such as a suitcase.
スーツケースのようなカバンを運ぶときは、足元に気を付けてください。
~のような、と分かりやすく説明したい時に使えるので、覚えておきましょう。
as is usual
「よくあることですが」という慣用表現です。
As is usual, Mako came to school late this morning.
よくあることですが、マコは今朝も学校に遅刻しました。
She arrived, as is usual with him, ten minutes late.
いつものことですが、彼女は10分遅れてやって来た。
as opposed to
「~とは対照的に」、また「~に対立するものとして」という意味で、口語でもよく使われる表現です。
As opposed to the previous boss, new boss forces us to take holidays.
以前の上司とは対照的に、新しい上司は私たちに強制的に休みを取らせます。
as of
「~時点で」「~現在で」という意味を持ちます。
as of nowで使うことも多いでしょう。
ビジネスシーンでも使いやすいイディオムですから覚えておきましょう。
As of now, we are planning to the final deliverable in April.
現時点では、4月までには最終成果物を提供する計画です。
as for
「~に関する限りでは」また「~について言えば」という意味で、文頭で使われることが多いイディオムです。
As for me, I don’t mind working on the holiday.
私としては、休日に働くことは気にはなれません。
自分の意見を言うのにも使えますね。
もちろん、物事に対しても使えます。
As for raising salaries, we should discuss that next month.
給与アップについて、来月議論することになるでしょう。
”as”の使い方をマスターしよう!
“as”という単語には、さまざまな使い方があることがお分かりいただけましたか?
接続詞、比較級、前置詞の使い方はもちろん、イディオムとして覚えるだけでも、英語での表現の幅を大きくすることができますよ。
つい、軽んじてしまいがちの”as”ですが、うまく活用することがポイントとなります。
使い方が理解できたら、どのように使えるか、実際に英文を組み立ててみるのがおすすめです。
ぜひ、積極的に使って表現を広げてくださいね。