英検 準1級 レベル

英検準1級のレベルと合格までのステップ!ばっちり対策な勉強法

1、英検準1級とは?

英語検定協会が示している各級のレベルは以下の表の通りです。

習得目標 推奨目安 出題目安 出題形式
使える英語の登竜門
・基礎力定着
・高校入試レベル
5級 中学初級程度 英語を習い始めた方の最初の目標。
家族のこと、趣味やスポーツなど身近な話題が出題されます。
英語の基礎固めに最適です。
スピーキングテストも受験可能です。
筆記
リスニング
録音形式のスピーキングテスト
4級 中学中級程度 出題形式や内容が、より実用的に。
身近なトピックを題材とした読解問題が加わります。
基礎力をぐんぐん伸ばしていきましょう。
スピーキングテストも受験可能です。
筆記
リスニング
録音形式のスピーキングテスト
3級 中学卒業程度 二次試験でスピーキングテスト。英語で考えを伝えましょう。
筆記試験の題材は、海外の文化など少し視野が広がります。
中学卒業段階の英語力の達成目標:3級(文部科学省)
筆記
リスニング
面接
使える英語で世界へ
・大学入試レベル
・2級から海外留学
・履歴書で評価される
準2級 高校中級程度 教育や科学などを題材とした、長文の穴埋め問題が加わります。
センター試験の問題形式と共通点が多く、入試対策にも最適。
高校卒業段階の英語力の達成目標:準2級~2級(文部科学省)
筆記
リスニング
面接
2級 高校卒業程度 医療やテクノロジーなど社会性のある英文読解も出題されます。
海外留学、国内での入試優遇・単位認定など、コミュニケーション力が高く評価されます。
ビジネスシーンでも採用試験の履歴書などで英語力をアピールできます。
ライティングが加わります。
筆記
リスニング
面接
リーダー(品格)の英語
・ライティング、スピーキングを含む4技能の総合力を測定
準1級 大学中級程度 エッセイ形式の実践的な英作文の問題が出題されます。
「実際に使える英語力」の証明として高く評価されています。
筆記
リスニング
面接
1級 大学卒業程度 二次試験では2分間のスピーチと、その内容への質問がなされます。
カギは英語の知識のみでなく、相手に伝える発信力と対応力。
世界で活躍できる人材の英語力を証明します。
筆記
リスニング
面接

出典:公益財団法人 日本英語検定協会

1、英検準1級のレベル

日本英語検定協会によりますと、準1級は、最終目標である1級の手前まで着実に力をつけているレベルで、およそ大学中級程度とされています。社会生活で求められる英語を十分理解し、また 使用できることが求められます。入試優遇や単位認定はもちろん、教員採用試験に優遇されたり、海外留学にも多方面で幅広く適用される資格です。

準1級レベルを測定するための審査領域は、以下の通りです。

    読む:社会性の高い分野の文章を理解することができる。

    聞く:社会性の高い内容を理解することができる。

    話す:社会性の高い話題についてやりとりすることができる。

    書く:社会性の高い話題についてまとまりのある文章を書くことができる。

2、英検準1級を受けるメリット

日本英語検定協会によりますと、英検は、その資格が学校や企業・実社会で評価されるという価値だけでなく、他にもたくさんの魅力があるようです。以下に協会が発表している準1級合格に伴う個人賞を紹介します。

・文部科学大臣賞:米国大使賞、ブリティッシュ・カウンシル駐日代表賞、カナダ大使賞、オーストラリア大使賞、商工会議所会頭賞の方の中から、最も英検CSEスコアが高かった方に送られます。

・米国大使賞:英検CSEスコアの高い大学生・短期大学生の方に贈られます。

・ブリティッシュ・カウンシル駐日代表賞:英検CSEスコアの高い高校生の方に贈られます。

・カナダ大使賞:英検CSEスコアの高い中学生・小学生の方に贈られます。

・オーストラリア大使賞:英検CSEスコアの高い教員の方に贈られます。

・日本商工会議所会頭賞:英検CSEスコアの高い社会人の方に贈られます。

・生涯学習奨励賞:英検CSEスコアの高い60歳以上の方に贈られます。

・日本英語検定協会 特別賞:過去10年間で5級~1級のすべての級を取得した方の中から、英検CSEスコアが上位の方に贈られます。

英検はスピーキングを含む4技能の測定を通して、日常会話からビジネスで活用できる「使える英語」としてコミュニケーション力を広げます。

英語の4技能が評価されるため、入試優遇や単位認定が認められ、英検取得者は多くの高校・大学の入学試験や単位認定で優遇されています。例えば、旺文社提供のデータを基にして日本英語検定協会が発表しているものとして、全国の国公私立大学における全ての学部学科を含む推薦入試出願資格では、251学科が認定しており、AO入試では178の学科が利用しています。また、全国の国公私立高等学校・高等専門学校における推薦入学出願資格として72校が認めています。

さらに、日本英語検定協会発表ではありませんが、英会話スクールで英検対策講座を担当する場合、準1級の取得を採用基準にしていることもあるようです。採用基準では「英検準1級またはTOEIC800」となっているところがあるようですが、英検準1級の方が取りやすいと報告する人もいるようです。

3、英検準1級の日程

以下の通り英検準1級も年に3回決まった月に実施されます。

             一次試験             二次試験(A日程又はB日程)

第1回    6月          7月

第2回   10月         11月

第3回    1月          2月*

*年度によりB日程が3月に実施されることがあります。また、準1級は一次試験並びに二次試験ともに本会場のみの受験となります。

全ての級において、中学校、高等学校、小・中/中・高/小・中・高一貫校、高等専門学校、専修学校高等課程、特別支援学校の受験者は、A日程での受験となります。

  小学校、大学、短大、塾、その他団体の準1級の受験者はA日程での受験となります。ただし、変更適用対象となる学校行事や学外行事が理由で A、Bそれぞれの指定日程で受験できない小学校、中学校、高等学校、小・中/中・高/小・中・高一貫校、高等専門学校、専修学校高等課程、特別支援学校、大学、短大からの団体申込受験者は、学校長から申請書を提出することでもう一方の日程に変更可能となります。

一部特別会場(海外・離島など)、障害者特別措置にて二次試験を受験する場合についてはA日程となります。

なお、準1級の受験者で二次試験を東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・大阪・兵庫で受験する場合、2018年4月1日時点の年齢で満20歳以下の受験者はA日程、満21歳以上の受験者はB日程での受験となります。それ以外の受験地で受験される方は年齢を問わずA日程での受験となります。

4、英検準1級の合格点と合格率/平均点

合格率は15%前後と、難易度の高い試験です。2010年以降合格率は上昇傾向にありましたが、それでも難関の試験であることに変わりはありません。

一次試験はリーディング・リスニング・ライティング3技能の合計スコアで一次試験の合否が判定されます。スコアは1792で、二次試験の合格基準はスコア512です。

英検CSEスコアの特徴は、過去の英検のテスト結果より算出されていて、技能ごとに問題数は異なりますが、問題数に関係なく、各技能にスコアを均等に配分しています。したがって、技能ごとに1問あたりのスコアへの影響は異なります。ただし、同じ技能の問題であれば、どの問題で正解してもスコアへの影響は同じです。準1級の各技能ごとの満点スコアは750点です。

合格するためには、技能のバランスが重要になります。日本英語検定協会としては正答数の目安を提示することはないようですが、2016年度第1回一次試験では、準1級の各技能での正答率が7割程度でした。

また、直近でのCSE技能別スコアの平均点は以下となります。

2018年度第1回 一次全体平均  Reading: 559, Listening: 559, Writing: 570

    2018年度第1回 一次合格者平均Reading: 594, Listening: 615, Writing: 643

2018年度第2回 一次全体平均  Reading: 560, Listening: 559, Writing: 557

    2018年度第2回 一次合格者平均Reading: 600, Listening: 608, Writing: 645

5、英検準1級の問題の傾向は?

社会性の高い内容で求められる英語を十分理解し、また使用する英語技能が審査されることから、日常話題になる政治・経済・環境・社会・産業など幅広い分野に関する英語が必要になります。

一次試験のリーディング大問1では、選択肢の語句を考える際に、文脈の中で単語や熟語が伝える状況を理解する必要があります。また、大問2と3ではパラグラフリーディング力が試されます。つまり、パッセージを構成する各パラグラフが意味することを軸に考える必要が生じます。リーディング問題としては、全体を素早くスキャンして概要と捉え、その概要から生じる心的イメージを基に解答するような問題が多くある傾向です。

一次試験のライティングでは、現代社会における様々な事柄に対する自己の意見を持ち、それを簡潔に表現するような質問(例えば、’Japanese companies should hire more foreign workers’のようなもの)が特徴的です。

一次試験のリスニングで放送される英語発音は聴き取りやすく又構造には極めて難しいものは導入されませんが、時事的な問題に関する語句が含まれますので、現代社会生活全般に関する語彙の学習が欠かせません。

 二次試験では、現代社会の諸相を反映するようなイラストに関するナレーションや質疑応答問題での論理的な展開を簡潔な英語を使用し表現することが求められます。

6、英検準1級の一次試験  

一次試験は、筆記(リーディング41問:ライティング1問)を90分とリスニング(29問)は約30分から構成されています。

筆記はリーディングとライティングに分けられます。リーディングには、大問1として英文の空所補充問題が25問あり、いずれも文脈に合う適切な語句を選択するものです。大問2は、6問で構成され、パッセージの空所を文脈に合う適切な語句を選ぶものです。 そして、3つのパッセージについて計10問から成る大問3は、パッセージの内容に関する質問に答えるものとなっています。大問2と3には説明文や評論文などが用いられ、選択肢の中には多くの言い換え表現が出現する傾向があります。

ライティングは、指定された課題について受験者自身の意見などを書くものです。課題には身近にある時事的なものが多く出される傾向があります。

また、リスニングは、Part1とPart2、Part3から構成されています。Part1は、会話の内容に関する質問に答える問題で、12問が出題されます。Part2は、パッセージの内容に関する質問に答えるもので、これも12問です。そして、Part3では、Real-Life 形式の放送内容に関する質問に答える形式で、5問から成っています。全てのPartの放送回数は1回です。

パッセージでの話題は、社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治などとされています。

1.英検準1級のリーディング

大問1では、空所付きの英文と選択肢が4つ提示され、その中から適切な選択肢を1つ選ぶ問題になります。そして問題構成は、「単語が問われる問題」が21問、「熟語(句動詞)が問われる問題」が4問の合計25問になります。選択肢は、名詞・形容詞・動詞・句動詞が主に出題されます。例えば、currency、custody、collapse、 configurationのような意味が独立した名詞などが出されますが、TOEICに見られるような1語から品詞別となった派生語から選ぶようなものはありません。

大問2の「長文の語句空所補充」では、パラグラフの中で展開される流れを捉える読解力が求められます。さらに、適切な選択肢を選ぶための語彙力が必要とされますが、各パラグラフが伝えるトピックの概要把握が何よりも大切です。

大問3では、次の3つのパッセージが次のような設問数を従え出題されます。大問3-1が3問、大問3-2が3問、大問3-3が4問の合計10問になります。設問の英文も長くなっており、選択肢を選ぶ時間がかかるようになっています。選択肢を選ぶ際に重要となるのが、各パラグラフの概要を別の表現で伝えたり、キーワードがパラフレイズされている傾向があることを掴んでおきましょう。

2.英検準1級のライティング

日本英語検定協会によりますと、ライティングテストにより詳細なフィードバックが可能となる観点別採点を導入しているようです。その観点とは以下の通りです。

    内容::課題で求められている内容が含まれているか

    構成::英文の構成や流れが分かりやすく論理的であるか

    語彙::課題に相応しい語彙を正しく使えているか

    文法::文構造のバリエーションを正しく使えているか

日常よく見聞きする国内外のトピックについて、観点に沿って求められた意見を簡潔に書く試験です。最近では「外国人労働者」や「動物保護」などの社会現象や文化・習慣の違いなどの課題が出されました。なお、提示されたPointsの内2つのpointを用いて構成を練ることが求められます。

なお、使用語数を120~150と明記され、かつ「導入」「展開」「結論」の構成を用いるようにと指示されていますので、これらの制限に慣れておく必要があります。

3.英検準1級のリスニング

リスニングの問題もすべて4肢選択で、全ての選択肢に答える時間は10秒です。

Part1は、会話の内容に関する質問に答えるもので、全体の流れを基にした推論が必要とされます。

Part2は、説明文など6つのパッセージの内容に関する(A)から(F)までの質問に答えるものです。各パッセージには2つの質問が用意されています。各パッセージに出てくる特定の文の言い換えが正答になるものが多く含まれています。

 Part3は、効果音が含まれたアナウンスなどのReal-Life 形式の(G)から(K)までのパッセージ内容に関する質問に答えるものです。パッセージが放送される前に10秒間で状況説明文と質問文を読む必要があります。また、放送では人や場所などの固有名詞又は数字が多く現れますので、短時間で整理しながら聴き取る必要が生じます。

7、英検準1級の二次試験

二次試験は面接委員1人との英語での面接で、約8分とされています。その中で、ナレーション、応答の内容、発音、語彙、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度などの観点で評価がされます。

ナレーションは、4コマのイラストの展開を1分間の考える時間制限の後に2分間で行うものです。その後、受験者自身の意見を問う質問 として、イラストに関連した質問に答えるものと、カードのトピックに関連した内容についての質問に答えるもの、及びカードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問に答えるものとなっています。なお、イラスト問題カードは3種類用意されます。

テーマとなる主な場面・題材は、社会性の高い分野の話題とされており、過去の出題例として、在宅勤務、レストランでの喫煙、チャイルドシート、住民運動、キャッチセールス、護身術などが出されました。出題される質問のレベルは、目安として大学中級程度となっていますが、日常的に国内外のニュースに親しんでいれば特に難はないと考えます。ナレーションに関する評価は、次の3つの基準から成っています。

1  適度の情報量を含んでナレーションの展開に整合性があるかどうか

2  発音が正しくされ、イントネーションが場面に相応しく用いられているかどうか

3  場面を表現する語彙が豊富で、正確に語句・文法使用がされているかどうか

 ナレーションに続く4問から構成される質疑応答では、第1問ではナレーションで用いられたイラストの4コマ目に対して出題されます。第2問と第3問は、カードのトピックに関連した内容についての質問に答えるものです。最後の第4問では、カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容について質問されます。

第2問から第4問の評価は、個人的は経験を述べるだけでは合格基準に達しません。個人の経験を一般化させる必要があります。そうすれば合格基準を満たすことになります。

なお、質問が聞き取れなかった場合など、自然な流れの中で行われた「聞き返し」なら、減点の対象にはなりません。ただし、不自然に行われたり、くり返し聞き返したりした場合は、減点の対象になります。また、質問に対して答えている途中で、口ごもるなどして応答が滞る場合には、次の質問に進むことがありますので注意が必要です。

8、英検準1級の単語レベルは?

一般的には国内の難関大学合格及び大学中級程度に必要とされる7500語程度とされています。したがって、社会性の高い場面・状況に用いられる語句の学習は欠かせません。ただし、この数字は、余裕を持って準1級合格を視野に入れてのものと考えてください。

9、英検準1級の熟語レベルは?

まず大問1の出題は、単語が21問に対して、熟語の出題は4問です。また、一次試験と二次試験の全体を通してみても、熟語学習に相当な時間を費やすのはあまり効果的ではないと思います。大問1を含めて登場する熟語は日常生活あるいは社会性のある話題で使われるものが中心です。例に挙げますと、burn out (焼き尽くす)、give off (発する) 、cross out (削除する)、eat up (食べ尽くす、使い果たす) 、fall through (失敗に終わる)、pull in (道路脇に止める)、count on (~を頼りにする) 、shut out (締め出す) 、get away with (を持ち逃げする) 、come down to (~に行き着く)などの句動詞(動詞+前置詞)です。これらの表現は英字新聞などで頻繁に見かけるので、英語の文章を読む進める中で覚えたいものです。

2、英検準1級合格に必要な時間は?

英検準1級合格に必要な学習時間は受験者の現在の英語レベルによって異なることは避けられません。そこで、以下が、英検準1級合格までに目安となる必要な学習時間と考えてください。

英検2級合格から英検準1級合格までに必要な学習時間は、英会話学校などでは約1,600時間とされることもありますが、英語学習の内容及び集中度合、費やすせる時間を考慮しますと、1日2時間以上の学習を少なくとも週5日続けて約2年で1000時間は必要と考えてください。もちろん、計画の見直しによっては2年以下に短縮させることは可能と考えます。

なお、学習時間だけを増やすのではなく、学習の質の向上を意識してください。「単語を覚える」「文法の確認」「テキストの音読」「シャドーイングの実施」「ニュース英語を読む」などを含み実施可能な計画を立て、英語が身近にある生活を送ってください。また、学習への刺激が必要と思えば、主に学習が中心となる自宅でのいつもの場所や場面に少し変化を加えるのも効果があります。たとえば、学習するソファの座る位置を変えるだけでも、脳への新鮮な刺激となると考えます。さらに、単語を覚える際に、是非「語源」の学習を取り込んでみてくさい。イメージが湧くことで単語の意味を長期記憶に送り込める場合が多々あります。

3、英検準1級の対策法

生活環境にもよりますが、1週間を通して4技能をバランスよく練習することです。過去問題や予想練習問題の演習を通して、問題形式に慣れ親しみ4技能全体のレベルアップに努めてください。

 また、日頃から英語のレベルアップを目指して、Japan TimesやCNN News、BBC Breaking Newsなどに触れて洗練された英語及び国内外の話題に接してみてください。

1、英検準1級の対策①:リーディング

大問1については、単語集などを用いるのが時間の節約にもつながります。『英検分野別ターゲット 英検準1級単語・熟語問題 改訂版』や『英検準1級 文で覚える単熟語』 (旺文社英検書)などがお勧めです。

週に必ず大問2と大問3の過去問題や練習問題に取り組み、合格に必要な語数や表現、さらに知識を増やしましょう。大問2では、in conclusion(結論として)やhowever(しかしながら)、furthermore(その上)などの統語標識に注目することが大切です。また、大問3については、各パラグラフでのトピックセンテンスの言い換えや要約を見逃さない練習を重ねることです。

加えて、ニュースの英語に触れるなどパッセージのトピックに関連する事象にも接し、その概要や経過などを調べることを勧めます。多様なトピックに関する知識や情報に触れることは、ライティングとスピーキング力向上への相乗効果が望めます。

2、英検準1級の対策②:ライティング

どのような課題であっても、用いる英語は比較的平易なものを選びましょう。基本はSVO文型やSVC文型、It…to (that SV)構文などを使った方が書きやすくもあり、読みやすさがあると考えます。例えば、「アトラス総合英語」(桐原書店)にあるような使用頻度の高い基本例文を音読したり、書き取り練習が効果的と思います。自分が安心して使える英文の数を増やすことが重要と思います。

さらに、気をつけたいことは、主語や目的語を修飾する関係詞を用いた際に名詞の数と動詞を一致させることを忘れないことです。また、例えば動名詞を使う際には、’Visiting historic sites is…’を’Visiting historic sites are…’にしないように日ごろから自分が書く英語を客観視する習慣を身につけてください。

 毎日行うことが不可能であっても、週に数回は最近の社会性のある話題について自分の意見を英語で書く習慣を身につけて欲しいと思います。

3、英検準1級の対策③:リスニング

リスニング力を強化するにはディクテーションが効果的です。ディクテーションで「あいまい母音」schwaを含む弱母音の聴き取り練習を重ねることは、集中して聴き取る英語脳の発達に貢献すると予想されます。また、文中に潜伏する修飾関係を明らかにする判別能力の向上並びに発音練習やイントネーション確認にはシャドーイング練習が効果的と考えます。教材は、過去問題及び音源を有するテキストを選べばよいと思います。

 リスニングで高得点を狙うには速読力と内容の保持力が必要です。Part1では質問の出だしの疑問詞を集中して聴き取り、Part2では選択肢からパッセージ内容を推論する練習も重ねましょう。またPart3では、本文の放送が流れる前に選択肢と状況説明文を素早く読み、その概要が頭に残れば次に放送を聴くことに集中できるので、正答が増すことでしょう。そして聞き終えて解答をマークした後すぐに次の問題の選択肢を読むことを繰り返す習慣が身につけば、全問正解に至る可能性が高まることでしょう。

4、英検準1級の対策④:二次試験

ナレーションの対策としては、過去問題を用いて計時しながらの練習を行いましょう。面接委員から渡される4コマのイラストは起承転結のパターンで成り立っていますので、1分の考慮時間内で、素早くあらすじを掴み自分が安心して使える英語で話す練習が必要となります。実際に練習してみて、2分間話すことに詰まることがあれば、用いた表現及び構成を思い出してみてください。その上で、自分にとって安心して使える表現や言い換え表現を増やすことに努めてください。練習の際には、イラストの登場人物に沿って、その行動に注目しつつ、吹き出しの利用や時間経過及び場所を示す語句も利用するよう心掛けてください。つまり、「誰が」「何を」「どこで」「どうやって」などを軸にナレーションを組み立てる習慣を是非身につけてください。また、過去時時制が用いられますので、現在時制との混同にも注意してください。

ナレーションが終わると、面接委員からの質問は、No.1からNo.4まで4つあります。答える際には、「問題カード」を見てもかまわないことになっています。No.1では仮定法での質問が出されますので、出だしの表現は、’I’d be thinking, “… “ ‘であったり ‘I’d V…’であったりを意識した言い回しに慣れておくとよいでしょう。また、No.2からNo.4の対策として、過去問題に触れておくことが重要です。さらに、日常的にテレビやネットニュースを視聴した際に、ニュース内容に関して自分の意見を安心して使える英語で口に出す練習をできれば毎日数(十)分間でもかまいませんので行うことを勧めます。使う表現が同じような言い回しでも気にせずに口頭練習を継続してみてください。

3、英検準1級の当日の試験対策

一次試験では、これまで利用してきた練習問題や過去問題における解答へ至る見直しが効果的と考えます。中でもライティング問題に取り組む際の構成や自分がある程度思い通りに用いることのできる構文の再確認がよろしいかと思います。さらに、脳神神経細胞に英語刺激を送り込む意味でも軽めのシャドーイングを勧めます。

 二次試験対策としては、慣れた英文の音読や軽めのシャドーイングを勧めます。なお、No.2からNo.4までの質疑応答では、自分の立場を明らかにすること(Yesまたは No)を再確認しておいてください。また、二次試験では、Attitudeが評価されますので、入室から退室まで、聴き取りやすい声量で、できれば笑顔で話すよう心掛けてください。

4、英検準1級のレベルのまとめ

2016年度から実用英語技能検定の各級の合格基準スコア(英検CSEスコア)は固定となり、準1級の各技能において合格基準を満たすためのレベルとして、日本英語検定協会が示す大学中級程度以上の英語ということは、日常的に接する国内外の話題を伝える英語に触れた際に違和感がない程度と考えられますので、日々できる限り時事英語に触れ、web上などで様々な分野の英語に接するようにしてください。なお、発信型のライティング及び二次試験の対策として、自分が合格レベルに達しているのかを確認する意味でも、web上でも様々添削コースや英会話コースがありますので、時に他者からの意見や助言を求めるのも効果的な対策と考えます。

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