英検 レベル

英検の各レベルに求められるものは? Mamiko先生編

1.英語検定協会が示している各級の目安とは

英検協会ホームページに各級の目安が示されています。下の表をご覧ください。

習得目標推奨目安出題目安
使える英語の登竜門3級中学卒業程度二次試験でスピーキングテスト。英語で考えを伝えましょう。
 基礎力定着筆記試験の題材は、海外の文化など少し視野が広がります。
 高校入試レベル中学卒業段階の英語力の達成目標:3級(文部科学省)
使える英語で世界へ準2級高校中級程度教育や科学などを題材とした、領分の穴埋め問題が加わります。
 大学入試レベルセンター試験の問題形式と共通点が多く、入試対策にも最適。
 2級から海外留学高校卒業段階の英語力の達成目標:準2級~2級(文部科学省)
 履歴書で評価される
2級高校卒業程度医療やテクノロジーなど社会性のある英文読解も出題されます。
海外留学、国内での入試優遇・単位認定など、コミュニケーション力
が高く評価されます。
ビジネスシーンでも採用試験の履歴書などで英語力をアピール
できます。
ライティングが加わります。
リーダー(品格)の英語準1級大学中級程度エッセイ形式の実践的な英作文の問題が出題されます。
 ライティング、スピーキング「実際に使える英語力」の証明として高く評価されています。
 を含む4技能の総合力を測定
1級大学上級程度二次試験では2分間のスピーチと、その内容への質問がなされます。
カギは英語の知識のみではなく、相手に伝える発信力と対応力。
世界で活躍できる人材の英語力を証明します。

表1.英検ホームページ:各級の目安より引用

次に、合格に必要な単語数、出題傾向、合格率、2次試験対策について具体的に説明します。

2.各級の合格に必要な単語のレベルとは

各級の合格に必要な単語数とはどの程度なのでしょうか。下の表をご覧ください。左の数字は各級の合格に必要な必修単語数です。

単語には、読んだり、聴いたりする際に意味が理解できればよい単語と、話したり書いたりする際に、正しく運用できなければならない単語があります。3級、準2級及び2級合格に必要な単語は基本単語ですので、使えるようにする必要があります。特に3級合格に必要な単語は必修基本単語ですので、使えるようになるまで何回も練習することが大切です。そうするとネイティブと日常会話が容易にできるようになります。準1級及び1級合格に必要な単語には、意味が理解できる程度でよい単語が含まれています。

最近の第2言語習得研究では、語彙数の多い人は読解力も高いという研究結果が出ています。また、多読が語彙数を増やし、読解力も高めるという研究結果も出ています。単語集で覚えるより、自分のレベルに合った本をたくさん読むことが語彙レベルを上げる秘訣です。語彙数の多い人はスピーキング力の伸びも速いです。たくさんの単語を身に付けることが、4技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)を伸ばすためのカギとなっていると言っても過言ではありません。

表2.各級の合格に必要な単語数

3.各級の問題の傾向について

どの級にも、1次試験ではリーディング、リスニング、ライティングが課されます。2次試験ではスピ―キングが課されます。2次試験は1次試験に合格した人だけが挑戦できます。

では、各級の問題の傾向を見ていきましょう。

3級では中学校卒業程度の英語力を測る問題が出題されます。

1次試験では、家族、友達、学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、自己紹介、休日の予定、近況報告、海外の文化、人物紹介、歴史などに関する話題が出題されます。

2次試験では、身近なことに関する話題が主に出題されます。過去の出題例を挙げると携帯電話、ラジオを聴く、読書週間、冬のスポーツ、朝市、四季などです。

準2級では、高校2年までに習得した英語力を測る問題が出題されます。

1次試験では、学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、海外の文化、人物紹介、歴史、教育、科学、自然・環境などに関する話題が出題されます。

2次試験では、日常生活の話題が主に出題されます。過去の出題例を挙げると、ホームシアター、ボランティアガイド、電子辞書、食品フェア、映画祭、プリペイドカードなどです。

2級では高等学校卒業程度の英語力を測る問題が出題されます。

1次試験では、学校・仕事・趣味・旅行・買い物・スポーツ・映画・音楽・食事・天気・道案内・海外の文化・ 歴史・教育・科学・自然・環境・医療・テクノロジー・ビジネスなどに関する話題が出題されます。

2次試験では、社会性のある話題が出題されます。過去の出題例を挙げると、環境にやさしい素材、オンライン会議、屋上緑化、ペット産業、新しいエネルギー、サプリメントなどです。

準1級では、大学中級レベルの英語力を測る問題が出題されます。

1次試験では、社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治などに関する話題が出題されます。

2次試験では、社会性の高い分野の話題が主に出題されます。過去の出題例を挙げると、 在宅勤務、レストランでの喫煙、チャイルドシート、住民運動、キャッチセールス、護身術などです。

1級では、大学上級レベルの英語力を測る問題が出題されます。

1次試験では社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治などに関する話題が出題されます。

2次試験では、社会性の高い幅広い分野の話題が主に出題されます。過去の出題例を挙げると科学の発展は常に有益か、芸術への財政的支援増加の是非、世界経済における日本の役割、選挙権の行使を義務化するべきか、遺伝子組み換え食品の安全性、公共の場における治安改善の必要性などです。

4.各級の合格率について

それでは、各級の合格率について見ていきましょう。下の表をご覧ください。真ん中の欄には、1次試験と2次試験の両方の合格率が、右の欄には2次試験の合格率が書かれています。1次試験と2次試験の両方の合格率は意外に低いように思いますが、小、中、高校生の合格率はもう少し高くなります。

1次試験より、2次試験の合格率が高いことがわかります。2次試験では1級を除いてほとんどの人が合格するということもわかります。2次試験合格対策としてオンライン英会話を利用し、過去問を何回も練習することで合格を勝ち取ることができます。

それでは、どれくらいの正答率があると合格できるのでしょうか。3級、準2級及び2級では、4技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)の60%の正答率の人が合格しています。準1級及び1級では4技能の70%の正答率の人が合格しています。4技能、偏りなく正答することが大切です。

表3.各級の合格率

5.2次試験(面接試験)合格に求められているスピーキング力とは

各級ごとに、2次試験(面接試験)合格に求められているスピーキング力について説明します。英検のcan-doリストを参考にまとめたいと思います。

3級では、「自分自身のことについて述べたり、日常生活についたり説明することができる。」ことが求められています。

具体的には、

1.自分の好きなことについて、短い話をすることができる。

2.物ごとの「好き」「嫌い」とその理由を簡単に述べることができる。

3.日常生活の行動について言うことができる。(例:I usually get up at seven.)

4.自分の予定を簡単に言うことができる。(例:I’m going to play tennis today.)

5.簡単な頼みごとをすることができる。(例:Can you close the door, please?)

6.身近なことで相手を誘うことができる。(例:Let’s go shopping.)

7.簡単な相づちを打つことができる。(例:Oh, really?)

準2級では、「日常生活で用を足せ、興味・関心のあることについて自分の考えを述べることができる。」が求められています。

具体的には、

1.興味・関心のあることについて、自分の考えを述べることができる。

2.自分の将来の夢や希望について、話すことができる。

3.自分の気持ちを表現することができる。

4.簡単な約束をすることができる。

5.ファーストフード・レストランでメニューを見ながら注文をすることができる。

6.電話で簡単な表現や決まり文句を使って応答することができる。(例:Hold on,

please.)

2級では、「日常生活の出来事について説明したり、用件を伝えたりすることができる。」が求められています。

具体的には、

1.日常生活の身近な状況を説明することができる。

2.印象に残った出来事について、話すことができる。

3.自分の学校(会社)について、簡単な紹介をすることができる。

4.簡単な道案内をすることができる。(例:Go straight and turn right at the next

corner.)

5.買い物で店員に欲しいものや好みを伝えたり、簡単な質問をすることができる。

6.簡単な伝言をすることができる。(例:Tell John to call me back.)

準1級では、「社会性の高い話題について説明し、自分の意見や考えを述べることができる。」が求められています。

具体的には、

1.調べたことについて、まとまりのある話をすることができる。(課題の発表やプレゼ

ンテーション)

2.自分の仕事や専門分野に関する講義や発表などを聞いて、それについて質問し

たり自分の考えを述べたりすることができる。

3.商品やサービスについて、苦情を言うことができる。(商品の故障、サービスの内

容)

4.公共の施設で簡単な用を足すことができる。(郵便局で手紙を出す、図書館で本を借りる)

5.病院などで健康状態を伝えることができる。

6.簡単な内容であれば、電話で用を足すことができる。(美容院や歯医者の予約)

7.読んだ本や見た映画について、あらすじを述べることができる。

1級では、「社会性の高い幅広い話題について、自分の意見や考えを論理的に述べることができる。」ことが求められています。

具体的には、

1.社会的な問題や時事問題について質問したり、自分の意見や考えを述べることが

できる。

2.会議に参加してやり取りをすることができる。

3.幅広い内容について、電話で交渉することができる。(予定の変更、値段の交渉)

4.相手や状況に応じて表現方法をかえることができる。

6. 英検合格のためのスピーキング力をつけるには、オンライン英会話を活用することが最も効果的

日頃から英語を使っていないとどうしても面接試験となると緊張してしまいます。緊張のあまり、実力を発揮できなくて残念ながら不合格になる人もいます。オンライン英会話を積極的に利用して、英語を日常的に話せる環境を作ることが大切です。そうすれば、緊張して頭が真っ白になることはなくなるでしょう。

日本人が苦手としているスピーキング力を伸ばす最も効果的な手段として、オンライン英会話を利用し、アウトプットを増やすことが大切です。相手の質問を聞いて、即座に答えを返せるようになるためには、スポーツと同じで毎日の練習が必要です。第2言語習得理論では、理解できるインプットを増やすこと、積極的にインタラクションをすること(繰り返しや、理解可能な言い方をリクエストする)、及び強制的にアウトプットを増やすことが言語習得に重要だと説明しています。また、最近の研究では、繰り返して練習することが言語習得につながるという研究成果が発表されています。実際にオンライン英会話を授業に取り入れている学校もあります。いつでも、どこでも利用できるオンライン英会話を活用することが、スピーキング力の向上に最も効果的な手段だと考えます。

7.まとめ

3級合格のカギは中学校3年間で学習する基本的な単語を身に付け、自分自身や日常生活について簡単な英語で説明できる力をつけることです。準2級合格には、高校2年までに学習する単語を身に付け、興味や関心のあることについて意見や考えを述べる力をつけることが大切です。2級合格には、大学受験レベルの単語を身に付け、日常生活について説明したり、社会性のある話題について自分の意見や考えを述べる力をつけることが重要です。オンライン英会話では、自分自身に関することや自分の周りでおこった事柄等をトピックに選ぶと効果的に学ぶことができるでしょう。

準1級合格には、大学レベルの単語を身に付け、社会性の高い話題について自分の意見や考えを述べる力が求められてきます。1級合格には、使用頻度の低い単語も身に付ける必要があり、社会性の高い幅広い話題について自分の意見や考えを論理的に述べる力が求められています。オンライン英会話では、最近話題になっているニュースや事柄についてディスカッションができると効果的なレッスンになるでしょう。

それぞれみなさんには、夢や目標があると思います。オンライン英会話を効果的に利用し、夢や目標に向かって一緒に進みませんか。

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